本文へ
ここから本文です

アモルファス相変化記録材料の局所構造をモデル化する技術を開発

【発表のポイント】

〇 アモルファス物質の局所構造を微細な電子線の回折からモデル化する技術を開発。

〇 相変化記録材料への応用によって光ディスクなどの記録メカニズムの理解の進展を後押し。

〇 さまざまななアモルファス材料の特性の理解やアモルファス・デバイの高性能化に期待。

【概要】

国立研究開発法人 産業技術総合研究所【理事長 中鉢 良治】(以下「産総研」という)産総研-東北大 数理先端材料モデリングオープンイノベーションラボラトリ(MathAM-OIL)【ラボ長 中西 毅】平田 秋彦チーフリサーチャーは、国立大学法人 東北大学 【総長 大野 英男】(以下「東北大」という)材料科学高等研究所(AIMR)および金属材料研究所(IMR)の市坪 哲 教授とともに、アモルファス物質の局所構造をモデル化する技術を開発し、アモルファス相変化記録材料の局所構造の特徴を明らかにした。

近年、光ディスクのさらなる性能向上のため、記録層に用いられるアモルファス相変化記録材料の構造を高精度に解析する手法が求められている。今回開発した手法では、リバースモンテカルロ法という従来はX線回折などの平均構造情報に対するアモルファスのモデル化手法を、極微細な電子線の回折を測定するオングストロームビーム電子回折法に適用した。従来のリバースモンテカルロ法と比べてより直接的に局所構造をモデル化できる。この手法で相変化記録材料のアモルファス構造の局所構造を解析したところ、結晶の構造に近いが極度にひずんでいた。今回開発した手法により、さまざまなアモルファス材料の構造・機能解明が進展すると期待される。

なお、この結果の詳細は、5月18日(現地時間)に米国物理学会誌Physical Review Lettersで発表される。

図:DVD などの記録層であるアモルファス Ge2Sb2Te5の局所構造モデル化の概要

詳細(プレスリリース本文)PDF

問い合わせ先

[取材に関する窓口]
東北大学 材料科学高等研究所
広報・アウトリーチオフィス
西山 信行
電話:022-217-6146
FAX:022-217-5129
E-mail:aimr-outreach*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

このページの先頭へ