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東北メディカル・メガバンク計画による 3.5千人分の日本人全ゲノムリファレンスパネルにX染色体とミトコンドリアゲノム情報を追加

【発表のポイント】

  • 東北大学東北メディカル・メガバンク機構(ToMMo)はこれまで進めてきた全ゲノム解析*1のデータ約3.5千人分をもとに、内容を大幅に拡充・更新した全ゲノムリファレンスパネル3.5KJPNv2を公開しました。
  • 今回の公開にあたっては、これまでのリファレンスパネルのデータに含まれていなかった性染色体*2であるX染色体、そして、ミトコンドリア*3のゲノム情報を新たに加えました。日本人のX染色体やミトコンドリアの情報を含む1,000人規模以上のゲノム情報を発表した例はこれまでになく、初のデータとなります。
  • また、データ解析手法を国際標準に準拠した手法に更新、海外の大規模ゲノム解析との比較がより容易なリファレンスパネルとして再構築しました。更に、データ公開サイトも刷新して、研究者の方々により使いやすいものとしました。
  • X染色体やミトコンドリアには、比較的発症頻度の高い遺伝性疾患の原因となる遺伝子が多数含まれており、新規リファレンスパネルの公開は特に小児科・産婦人科・遺伝カウンセリング領域の疾患について、研究者や医療関係者に利活用されることが想定され、我が国の個別化医療・個別化予防に向けた研究が促進されることが期待されます。

【用語等説明】

*1. 全ゲノム解析:生物がもつ遺伝情報のセットをゲノムと呼ぶが、その全てを解析することを全ゲノム解析と呼ぶ。ヒトにおいては、一人あたり約30億塩基分x2セット持ち、その全ての情報を解析すること。

*2. 性染色体:ヒトにおいてはヒトが持つ23対46本の染色体のうち、X染色体とY染色体を性染色体と呼ぶ。原則として男性はX染色体とY染色体を1本ずつ持ち、女性はX染色体を2本持ち、性別により構成が異なる。

*3. ミトコンドリア:細胞内において、エネルギー生産を担う小器官。独自のDNAを持つ。世代間においては、卵子を通じて継代される。

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問い合わせ先

(研究に関すること)
東北大学東北メディカル・メガバンク機構
ゲノムプラットフォーム連携センター
センター長 木下賢吾(きのした けんご)
電話番号:022-274-5952
Eメール:kengo*ecei.tohoku.ac.jp (*を@に置き換えてください)

(報道に関すること)
東北大学東北メディカル・メガバンク機構
長神 風二(ながみ ふうじ)
電話番号:022-717-7908
ファクス:022-717-7923
Eメール:f-nagami*med.tohoku.ac.jp (*を@に置き換えてください)

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