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東北大学発ベンチャー 「スピンセンシングファクトリー株式会社」設立 -世界初の小型・軽量で超高感度な磁気センサを開発、提供-

【発表のポイント】

  • 東北大学創立以来世界をリードしてきた磁石研究から生まれた技術による起業
  • 工学研究科で開発された小型・軽量でかつ超高感度の磁気センサ技術
  • 医学系研究科で培われた脳診断技術が磁気センサ技術と融合
  • 仙台発の世界的技術を地元の企業と積極的に連携推進、地域と共に発展する未来

【概要】

東北大学工学研究科の安藤康夫教授と東北大学医学系研究科の中里信和教授は、世界で初めてトンネル磁気抵抗(TMR)素子の作製に成功した東北大学宮﨑照宣名誉教授と共に、「スピンセンシングファクトリー株式会社」(以下SSF)を設立しました。そしてこの度、事業計画および将来性が評価され、東北大学の100%出資子会社である東北大学ベンチャーパートナーズ株式会社(THVP)の運営するファンドから150百万円の出資を受け、本格始動します。

これまで、同発起人らは、東北大学が創立以来常に世界をリードしてきた磁石研究の技術を元に、世界で初めて室温で動作するTMR素子を作製し、これを用いた超高感度の磁気センサを開発しました。このセンサは、高い感度を維持したまま小型、軽量であることから、これまでは容易に受診することができなかった高度医療診断が「いつでも」「どこでも」受診できるようになる革新的なセンサです。応用範囲は医療にとどまらず、簡易的に生体信号を測定するヘルスケア分野、さまざまな機械の動作状態を監視する機械産業分野、さらにはインフラの故障解析を容易にかつ客観的に実施する環境産業分野に至るまで、無限の可能性を秘めています。

SSFはセンサによりもたらされる膨大な情報を人工知能制御することで、明るい未来社会に向けて貢献していきます。さらに、生産および製造を地元の中小企業と連携を図りながら推し進めることで東北大学が培ってきた技術を地元の産業界に還元し、地域を元気で生き生きとした社会とすることに貢献していきます。

なお本件に関する研究の一部は、科学技術振興機構(JST)研究成果展開事業 戦略的イノベーション創出推進プログラム(S-イノベ)における研究開発テーマ「スピン流を用いた新機能デバイス実現に向けた技術開発」(プログラムオフィサー:安藤 功兒)の研究開発課題「トンネル磁気抵抗素子を用いた心磁図および脳磁図と核磁気共鳴像の室温同時測定装置の開発」(プロジェクトマネージャー:安藤 康夫)の一環として実施されています。

図  磁気センサが測定可能なさまざまな物理量

詳細(プレスリリース本文)PDF

問い合わせ先

<研究に関すること>

センサ素子:東北大学工学研究科 安藤康夫
電話:022(795)7946
E-Mail: ando*mlab.apph.tohoku.ac.jp (*を@に置き換えてください)

医療:   東北大学医学系研究科 中里信和
電話:022(717)7343
E-Mail: nkst*med.tohoku.ac.jp (*を@に置き換えてください)

<報道に関すること>

東北大学工学研究科 情報広報室
電話,FAX: 022(795)5898
E-Mail: eng-pr*grp.tohoku.ac.jp (*を@に置き換えてください)

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