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地下茎は葉の形を変えて地中を伸び進む ドクダミやイネ科の雑草がはびこる仕組みの一端を解明

【発表のポイント】

  • 地下や地表を横方向に伸びる茎は、葉身のない小さな葉をつけることで、土の中でも旺盛に伸び進めるための適応をしていることがわかった。
  • 横に伸びる茎をもつ植物は、共通して、BOP遺伝子を強く働かせることにより、葉身をもたない小さな葉を形成するという戦略をとっていることが明らかになった。
  • 横に伸びる茎の制御は、作物生産や雑草防除という観点から重要である。

【概要】

ドクダミ、スギナ、イネ科雑草など、しぶとい雑草の多くは地下で伸びる茎(地下茎)を地中に這わせて旺盛に繁殖していますが、地下茎を成り立たせる仕組みは解明されていませんでした。東北大学大学院生命科学研究科の経塚淳子教授と鳥羽大陽助教(研究特任)のグループは、地下で伸びる茎(地下茎)や地表を横に伸びる茎(ほふく茎)につく葉は、葉身をもたない構造に特殊化しており、この性質は土の中を伸びるために重要であることを示しました。葉を特殊化するにあたっては、BLADE ONPETIOLE (BOP)遺伝子が種を超えて共通して関わっていることを明らかにしました。横に伸びる茎は多くの植物種で見られ、植物が成長範囲を広げるために有効な形質です。しかしその成長様式を制御する遺伝的なしくみはこれまで知られていませんでした。

本研究成果は、1月16日(アメリカ東部時間)のCurrent Biology誌(電子版)に掲載されました。

詳細(プレスリリース本文)PDF

問い合わせ先

(研究に関すること)
東北大学大学院生命科学研究科
担当 経塚 淳子 (きょうづか じゅんこ)
電話番号: 022-217-6226
Eメール: junko.kyozuka.e4*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

(報道に関すること)
東北大学大学院生命科学研究科広報室
担当 高橋 さやか (たかはし さやか)
電話番号: 022-217-6193
E-mail:lifsci-pr*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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