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三世代コホート調査全体の試料・情報分譲の開始 ~世界最大規模の家系付きコホートが全国の研究者へ利用可能に~

【発表のポイント】

  • 世界最大の出生三世代コホート*1である三世代コホート調査の試料・情報分譲を開始します。世界的にも稀な調査デザインを持つ7万人規模の大規模なコホートが全国の研究者に利用可能になります。
  • 分譲の対象となる情報は、ベースライン調査*2における、家系、調査票、検体(血液・尿)検査、産科カルテ転記情報です。家系情報は母子の2人から、8人以上で構成されるビッグファミリーまで含まれ、さまざまなバリエーションの解析が可能です。試料は、血清、血漿、単核球、不死化細胞、DNA、尿が主な対象です。
  • 本分譲開始により約15万人の東北メディカル・メガバンク計画長期健康調査の全体が分譲対象となりました。

【概要】

東北メディカル・メガバンク計画において、三世代コホート調査のベースライン調査にご協力いただいた方々(総計67,450人)の試料(主に血清、血漿、単核球、不死化細胞、DNA、尿)と情報(家系、調査票、検体(血液・尿)検査、産科カルテに関する情報)について全国の研究者へ分譲を開始します。

今回、その全体の試料・情報が新たに分譲対象となる三世代コホートには、世界初の家系情報付き出生コホート調査という特徴があります。特に、出生コホートとして胎児の段階からの環境要因の把握が可能なだけではなく、家系情報があることにより、家族間での疾病や環境要因の共有の有無も考慮することができます。そのため、疾病と関連する要因との効率的な検討が可能となります。また三世代コホートには、1万組を超える父母児のトリオ、400組を超える8人以上の構成員からなるビッグファミリーが含まれており、同コホートはサンプルサイズの点からも多くの疾病の克服に役立つことが期待されます。

本分譲により、約15万人の東北メディカル・メガバンク計画の長期健康調査の全体が分譲対象となりました。分譲対象となる情報は、本計画が目指す次世代医療の実現に向けた個別化予防・医療に貢献しうるもので、世界の医学、医療の基盤となるものです。

【用語解説】

*1. 三世代コホート調査:ToMMoが2013年7月より開始した、妊婦さんと生まれたお子さんを中心にしたコホート調査。2017年3月までに7万人以上の参加者を得ている。世界的に見ても貴重な家系情報付きの大規模コホート調査である。なお、コホート調査とはある特定の人々の集団を一定期間にわたって追跡し、生活習慣などの遺伝要因・環境要因などと疾病発症の関係を解明するための調査のこと。

*2. ベースライン調査:2013年から2017年にかけて実施したリクルート時の調査。

詳細(プレスリリース本文)PDF

問い合わせ先

(研究に関すること)
東北大学東北メディカル・メガバンク機構
三世代コホート室 室長 栗山 進一(くりやま しんいち)
電話番号:022-717-8104

(分譲に関すること)
東北大学東北メディカル・メガバンク機構
試料・情報分譲室 室長 鈴木 吉也(すずき きちや)
電話番号:022-273-6411
Eメール:dist*megabank.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

(報道に関すること)
東北大学東北メディカル・メガバンク機構
長神 風二(ながみ ふうじ)
電話番号:022-717-7908
ファクス:022-717-7923
Eメール:pr*megabank.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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