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口腔常在菌ベイヨネラ属の健康増進への応用可能性 ー亜硝酸塩産生が細菌性口腔疾患や循環器疾患などの予防に寄与ー

【発表のポイント】

  • 亜硝酸塩は、抗菌作用・血管拡張作用があり、う蝕といった細菌性口腔疾患や循環器疾患などの予防効果をもたらすものと思われます。
  • 口腔常在菌である口腔ベイヨネラ属の亜硝酸産生活性が、嫌気、酸性、高乳酸、高硝酸塩環境で増強することが分かりました。
  • 口腔・全身の健康増進への応用可能性が期待されます。

【概要】

近年、口腔内細菌により、緑黄色野菜や唾液に含まれる硝酸塩が代謝されて抗菌作用・血管拡張作用を持つ亜硝酸塩が生じ、それが、う蝕といった細菌性口腔疾患や循環器疾患などの予防に寄与している可能性に、注目が集まっています。しかし、その産生に関する代謝的特徴は不明でした。

東北大学大学院歯学研究科口腔生化学分野の髙橋信博教授、鷲尾純平講師およびDimas Prasetianto Wicaksono歯科医師らの研究グループは、口腔常在菌ベイヨネラ属の持つ亜硝酸塩産生活性が酸性、嫌気、高乳酸、高硝酸塩環境で増強すると同時に、口腔ベイヨネラ自身は亜硝酸塩に対し高い耐性を持つことを明らかにしました。これらの知見から、口腔ベイヨネラ属による亜硝酸塩産生を高め、口腔と全身の健康増進に応用する方法が示唆されました。

本研究成果は、令和2年8月7日付で米国微生物学会誌の一つApplied and Environmental Microbiology誌に掲載されました。

図 本研究の概要

詳細(プレスリリース本文)PDF

問い合わせ先

(研究に関すること)
東北大学大学院歯学研究科 
口腔生化学分野
教授 髙橋 信博(たかはし のぶひろ)
講師 鷲尾 純平(わしお じゅんぺい)
電話 022-717-8294 / 8295
E-mail:OEB*dent.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

(報道に関すること)
東北大学大学院歯学研究科
広報室
電話 022-717-8260
E-mail:den-koho*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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