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新型コロナウイルスに対する日本人の恐怖を調査 ウイルスへの恐怖感と対処行動の理由が明らかに

【発表のポイント】

  • 一般成人を対象に新型コロナウイルスへの恐怖感とその恐怖感に対する対処行動との関係を日本で初めて特定した。
  • 新型コロナウイルスへの恐怖感が,体調チェックなど日常生活における新型コロナウイルスへの警戒心を高める。
  • 新型コロナウイルスへの恐怖感があるなかで,社会状況や周囲の人々の視線を気にして行動することにより,買いだめといった社会的な混乱を引き起こしうる行動につながりやすい
  • 新型コロナウイルスへの恐怖感があるなかで,自分自身で考え決定して行動することにより,日常生活における感染対策への意識が高まる

【概要】

これまで日本では,新型コロナウイルスの感染をめぐる心理学的な研究は十分に行われていませんでした。東北大学大学院教育学研究科の若島孔文(わかしま こうぶん)教授,北海道教育大学釧路校の浅井継悟(あさい けいご)准教授を中心とする研究グループは,日本で初めて,一般成人を対象にした新型コロナウイルスに対する恐怖感と恐怖感から生じる対処行動の関係について報告しました。

日本国内在住の450名を対象にWeb調査を行った結果,新型コロナウイルスへの恐怖感に対して,社会状況や周囲の人々の視線を気にして行動することで,買いだめなど社会的な混乱を引き起こしうる行動につながりやすいことが示されました。一方,新型コロナウイルスへの恐怖感があるなかで,自分自身で考え決定して行動することで,日常生活における感染対策への意識が高まることが明らかになりました。

本研究成果は,新型コロナウイルスへの不安や恐怖感の増加を理解し,コロナウイルスをめぐる様々な偏見や差別が生じるのを防ぐことに大いに役立つと言えます。

本研究成果は、オンライン学術誌PLOS ONEで11月5日に公開されました。

詳細(プレスリリース本文)PDF

問い合わせ先

(研究に関すること)
東北大学大学院教育学研究科
教授 若島 孔文(わかしま こうぶん)
電話番号:(022)795-6139
E-mail:k_wakashima*sed.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

(取材に関すること)
東北大学教育学部・教育学研究科総務企画係
電話番号:(022)795-6103
E-mail:sed-syom*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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