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円偏光によって界面に誘起されるスピンの発見 -高速光磁気メモリデバイス実現のための新たな知見-

【発表のポイント】

  • 円偏光が物質中に発生させるスピンを独自光学系により観測
  • 強磁性体/非磁性体構造の構造非対称性が誘起するスピンの発見
  • 光磁気メモリデバイスの開発のための新しい知見

【概要】

近年、高速かつ低消費エネルギーな光を用いた情報処理デバイスが注目を集めています。その構成要素として光で読み書き可能な磁気メモリデバイスがあり、光で高効率に微小磁石の極性を制御することがその実現に向けた重要な課題の一つです。

東北大学学際科学フロンティア研究所の飯浜賢志助教は、東北大学材料科学高等研究所の水上成美教授らと共同で、円偏光によって強磁性/非磁性界面に誘起されるスピンを発見しました。

本研究グループは、円偏光によって発生するスピンを超短光パルス磁気計測により評価しました。強磁性金属薄膜と非磁性重金属薄膜を積層した構造において円偏光が発生するスピンを評価し、薄膜の厚み依存性ならびに試料構造依存性を調べることによって、界面に光誘起されるスピンが存在することを発見しました。光磁気メモリの開発のための新しい知見を与える成果です。

本研究の内容をまとめた論文は、12月4日に、ドイツの学術誌「Nanophotonics」の電子版に掲載されました。

図1 光が発生するスピンの模式図。これまで報告されていた (a) 逆磁気光学効果による磁場生成、(b) 光吸収によるスピン生成。(c) 今回の研究で明らかになった界面に誘起するスピン生成。

詳細(プレスリリース本文)PDF

問い合わせ先

<研究に関すること>
東北大学 学際科学フロンティア研究所
飯浜 賢志 (イイハマ サトシ)
Tel: 022-217-6004
E-mail: satoshi.iihama.d6*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

<報道に関すること>
東北大学 学際科学フロンティア研究所
鈴木 一行(スズキ カズユキ)
Tel: 022-795-4353
E-mail: suzukik*fris.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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