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誤嚥性肺炎は80歳代に最も多い 宮城県内8つの病院における多施設大規模調査

【本学研究者情報】

〇大学院医学系研究科 耳鼻咽喉・頭頸部外科学分野 教授 香取幸夫
研究室ウェブサイト

【研究のポイント】

  • 入院患者における誤嚥性肺炎注1の特徴、および、検査と治療の現状を把握するために、2019年に宮城県内の8つの病院で調査を行った。
  • 嚥下性肺炎は80歳代が最も多くなることが明らかになった。
  • また、肥満度の指標であるBMI値が低い入院時において炎症の指標となる値(CRP値)が低い、脳血管障害、認知症、神経疾患の併存が多い、病院・介護施設に入院・入所している症例が多いといった特徴も判明した。

【研究概要】

肺炎は日本人の主要な死亡原因の第3位を占めています。肺炎によって死亡する患者の9割以上は高齢者で、高齢者の肺炎の約8割は誤嚥性肺炎とされています。

東北大学大学院医学系研究科の耳鼻咽喉・頭頸部外科学分野、香取幸夫教授、鈴木淳講師、池田怜吉講師のグループは、本邦における嚥下性肺炎の現状を把握するために、宮城県の8つの基幹病院において肺炎患者の大規模調査を行いました。

本研究は、最近の誤嚥性肺炎の概要を明らかにした重要な報告です。誤嚥性肺炎に対する嚥下介入並びに嚥下機能評価はいまだ十分に行われていないことが明らかとなり、今後の指針を決定する上で必要な知見が得られると期待されます。

本研究成果は、2021年7月30日Plos One誌(電子版)に掲載されました。

図1.調査対象病院
宮城県全域の8つの基幹病院を対象とした。

【用語解説】

注1. 誤嚥性肺炎:食べ物や飲み物が誤って気管に入ってしまい、同時に持ち込まれた細菌が肺で増殖して引き起こされる肺炎。高齢者や寝たきり患者などで、物を飲み込む働きが弱くなると発症する場合が多い。

詳細(プレスリリース本文)PDF

問い合わせ先

(研究に関すること)
東北大学大学院医学系研究科
耳鼻咽喉・頭頸部外科学分野
教授 香取 幸夫(かとり ゆきお)
電話番号:022-717-7304
Eメール:yukio.katori.d1*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

(取材に関すること)
東北大学大学院医学系研究科・医学部広報室
東北大学病院広報室
電話番号:022-717-8032
FAX番号:022-717-8931
Eメール:press*med.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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