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量子コンピュータにも耐性を持つ次世代暗号を安全に実現する技術を開発・実証

【本学研究者情報】

〇電気通信研究所 教授 本間尚文
研究室ウェブサイト

【発表のポイント】

  • 量子コンピュータでも解読できない次世代暗号方式(PQC: Post Quantum Cryptography)をソフトウェアやハードウェアで安全に実現する方法を開発.
  • PQCの国際標準候補のソフトウェア・ハードウェア化に伴う実装安全性を調査し,同候補に共通する攻撃の脅威を払拭する対策を初めて考案・実証.
  • 今後のPQC搭載製品の安全性向上と国際標準化活動に大きく貢献.

【概要】

将来的に大規模な量子コンピュータが実現された場合でも安全に利用できる次世代型暗号方式として、耐量子計算機暗号(PQC)が世界的に期待されています.東北大学電気通信研究所は,日本電信電話株式会社と共同で,量子コンピュータでも解読が困難な次世代型暗号方式PQCをソフトウェアやハードウェアで安全に実現する技術を開発しました.現在PQCの研究開発は世界的に活発化しており,国際標準方式の選定が進められています.今回開発した技術は,国際標準候補(9種類中8種類)をソフトウェアやハードウェアで実現した際に生じる物理的な攻撃への懸念を払拭するものであり,来るべきPQC製品の安全性向上と国際標準化活動に大きく貢献することが期待されます.

この成果は,2021年 12月 6-10 日にオンラインで開催された国際暗号学会主催の国際会議「International Conference on the Theory and Application of Cryptology and Information Security(ASIACRYPT 2021)」にて発表されました.また,国際暗号学会の国際学術雑誌「IACR Transactions on Cryptographic Hardware and Embedded Systems」の2022年版に電子版が先行掲載されました.

図:対策が必要な物理的攻撃の概要:PQCを実行するシステムの動作を物理的に観測・操作する攻撃により暗号が解読される恐れ

詳細(プレスリリース本文)PDF

問い合わせ先

東北大学 電気通信研究所 
担当 教授 本間尚文,助教 上野嶺
電話 022-217-5506
E-mail: contact.ecsislab*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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