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里見ビジョンの改訂にあたって

本ビジョンは、国内外の動向を展望し、東北大学の強み・特色・社会的役割を踏まえた機能強化の方向を見極めて、私の任期中(2013年~2017年)で目指す本学のあるべき姿(7つのビジョン)とその実現の柱となる施策や工程を取りまとめたものです。

私は、本ビジョンの策定にあたり、東北大学を「人が集い、学び、創造する、世界に開かれた知の共同体」として捉え、その構成員である学生や教職員など一人ひとりの能力を存分に発揮できる環境を整えることを第一に考えました。この東北大学の多彩な力を結集することによって、総長就任時に掲げた「ワールドクラスへの飛躍」と「復興・新生の先導」という2つの目標を確実に達成し、新しい東北大学の姿を切り拓いていきます。

ビジョンの公表から2年が経過した現在、多くの計画が実行に移されています。まず、「ワールドクラスへの飛躍」の目標に対しては、「東北大学グローバルリーダー育成プログラム」を通して、多数の学生諸君を世界に送り出し、新たな時代を担うリーダーとしての意識改革を促しています。さらに、2015年4月には、海外の著名な大学と共同で、国際的な視野を持つ学生を教育する「国際共同大学院プログラム」を創設しました。一方、研究面では、国内外から優秀な若手研究者を招聘する「学際科学フロンティア研究所」を2013年4月よりスタートさせるとともに、2013年10月には、世界を牽引する第一級研究者が集う訪問滞在型研究センター「東北大学 知のフォーラム」を開設し、本学の若手研究者にとって刺激に満ちた成長の機会を提供しています。

一方、「復興・新生の先導」の取組については、その一連の成果が、2015年3月に仙台市で開催された第3回国連防災世界会議において全世界に発信されたところです。本学は、東日本大震災の被災地の中心にある総合大学として、東北の復興はもとより社会の変革そのものを先導する大学でありたいと考えています。震災直後に設置した災害復興新生研究機構のもとでは、8つの大型プロジェクトをはじめとする多くの復興アクションが成果をあげています。さらに、産学連携に関しても、本学100%出資のベンチャーキャピタル「東北大学ベンチャーパートナーズ株式会社」が2015年2月に立ち上がり、大学発イノベーションを強力に推進しています。

さて、2016年度からは国立大学法人の第3期中期目標期間が始まります。大学におけるグローバル人材の育成やイノベーション機能の強化に向けて、大学改革の主体的実行を更に進めていかなければなりません。大学を取り巻く環境の変化を踏まえた上で、私の任期後半の進むべき道程を社会に提示し、「ワールドクラスへの飛躍」と「復興・新生の先導」という2つの目標を達成する決意を、改めて明らかにしたいと思います。

2015年12月  東北大学総長 里 見   進


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里見ビジョン(2015年改訂)
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里見ビジョン(2013年公表)
15.4MB
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