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2009年11月27日 第53回サイエンスカフェ
東と西:ものの言い方、話し方
講師:小林 隆 東北大学大学院文学研究科 教授

プロフィール

顔写真  1957年、新潟県に生まれる。東北大学で国語学を学び、1983年、国立国語研究所言語変化研究部第1研究室に赴任、『方言文法全国地図』の製作に携わる。1994年から東北大学に移り、現在、東北大学大学院文学研究科日本語学講座教授。専門は方言学で、毎年、学生たちと調査に出かけ、方言の記録を続けている。著書・編書に、『シリーズ方言学』全4巻(2006~2008、岩波書店)、『方言が明かす日本語の歴史』(2006、岩波書店)、『ガイドブック方言研究』『ガイドブック方言調査』(2003・2007、ひつじ書房)などがある。

開催情報

開催日:2009年11月27日(金)18:00~19:45
会場 : せんだいメディアテーク

概要

 みなさんがご存じの方言にはどんなものがありますか。仙台ならビッキ(蛙)、メンコイ(可愛い)、行グベー(行こう)などでしょうか。このような具体的な単語は多くの人たちに知られていて、研究も進んでいます。一方、あっと驚く驚き方、わんわん・えんえんなどの泣き方、お礼の言い方や挨拶の仕方、さらに子どもの叱り方などにも地域差があることはご存じですか。このような地域による"ものの言い方""話し方"の違いは、研究の世界でもようやく気がつかれ始めたところです。今回は、調査によって得られたデータから、日本語におけるこうした地域差を紹介するとともに、そのような地域差がいかにして作られてきたか、歴史や社会との関係で考えてみたいと思います。

Q&A

性別や年齢差だけでなく家庭環境にも「言葉」は、影響を受けるのではないでしょうか。 また、風土的な影響も受けるのではないでしょうか。(「どさ ゆさ」の会話でもわかるように寒さの中での口の開きなど。)

 「言葉が家庭環境に影響される」というのは、その通りです。特に、子どもが育つ過程においては、最も身近な存在である家族の言葉が大きく影響します。また、「風土的な影響も受けるのではないか」とのことですが、寒い地域の人たちがなるべく口を開かないですむように短い言葉で会話するというのは、科学的に認められていることではありません。(北極に近いところで生活する人たちが、最も短い言葉で会話するわけではないことを考えていただければよいと思います。)しかし、自然環境がその土地に暮らす人々の生き方や考え方に大きく影響していることは事実ですので、今回のテーマである「ものの言い方・話し方」には、何らかの風土的な影響がある可能性はあるでしょう。そのような点を明らかにしていくことは、今後の課題です。

東北人は口下手な傾向にあると示されていましたが、他の地域からもそのように思われているのでしょうか。

 個人差も大きいと思いますが、一般的な東北人の傾向として、口下手であると思われている可能性が高いと考えられます。「北へ帰る人の群れは誰も無口で…」(石川さゆり『津軽海峡・冬景色』)、「兄貴も親父似で無口な二人が…」(千昌夫『北国の春』)など、歌謡曲などで「寒い地域の人=無口な人」という設定が使われることは多いですね。また、テレビドラマなどでも、東北出身の人物は、朴訥で口数が少ないキャラクターとして描かれることが多く、おしゃべりで口の上手い東北人が登場することは少ないように思います。もちろん、歌詞やドラマの中の東北人が、現実をありのままに反映しているとは言い切れませんが、他地域の人々が「東北人は口下手」というイメージを持っているからこそ、上に挙げたような歌詞やキャラクターが生まれてくるのではないでしょうか。

東北の方言から東北人の気質の一端を知ることは、可能でしょうか。

 方言がすべてそこに暮らす人々の気質を反映しているとは言い切れませんが、ある程度は可能であると思います。とりわけ、今回のテーマであった「ものの言い方・話し方」では、東北人の生まれ育った環境が育んだ気質というものが大きく影響しているものと考えられます。例えば、オブラートに包んだようなものの言い方や、もって回った話し方を好まないという傾向は、東北人の素朴で飾らない気質とつながるところがあると考えられます。また、擬音語や擬態語を使った現場性の強い表現が好まれるという点は、力仕事や祭りといった場面で、東北人が生き生きとした躍動感を見せることと関係があるのではないかと思われます。方言、すなわち、言葉も人間の活動のひとつの現れですから、人々の気質がそこに反映する可能性は十分あると考えてよいでしょう。

当日の様子

写真写真写真写真

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