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社会基盤 カテゴリ

2005年11月21日 第4回サイエンスカフェ
地震予知研究の最前線
講師:長谷川 昭 東北大学大学院理学研究科 教授

プロフィール

顔写真  長谷川教授は、地震学が専門です。1970年代の地震波自動処理システムや二重深発地震面の発見に始まり、最近のプレート境界地震のアスペリティモデルの検証、内陸地震の発生モデルや島弧下のマグマ生成上昇モデルの提唱にいたるまで、世界の地震学をリードする多くの研究成果をあげています。科学技術・学術審議会の測地学分科会地震部会会長や、地震調査研究推進本部政策委員会の調査観測計画会部会長などの役職も努めています。

開催情報

開催日:2005年11月21日(月)

概要

 太陽コロナやオーロラなどをはじめ、プラズマテレビや超微細集積回路のプラズマ加工など、多くの分野でプラズマが話題になっています。最近では、砂のサンプルを地球に持ち帰るための小惑星探査機“はやぶさ”が大きなニュースになりました。”はやぶさ”は世界で初めてプラズマエンジンで往復飛行します。プラズマとは何か?プラズマエンジンとは?21世紀のエネルギー源として期待される核融合プラズマとは?なぜプラズマエネルギーは地球と宇宙の環境を守れるのか?などについて紹介します。

Q&A

地域によってアスペリティの大きさに差があるのはなぜでしょう.(10代,高校生)

 断層面上で固い岩盤同士が互いに噛み合っている場所がアスペリティ(固着域)であると推測されますが,その実体はまだ良く分かっていません.ひとつの可能性として断層面の凹凸があります.沈み込む前の太平洋プレートの表面,つまり日本海溝の東側の海底の様子を調べると,そこには海山などの地形の高まりがたくさん分布しています.陸側プレートの下にすでに沈み込んでしまった太平洋プレートの表面にも,きっと,このような海山があったと考えられます.このような海山や地形の高まりが,アスペリティとなっているのかもしれません.海山にはいろいろな大きさのものがありますから,アスペリティの大きさもいろいろな大きさになっているのかもしれません.

大陸プレートと大陸プレートが狭まり,衝突する際,間にあった海洋プレートは沈み込んだりしてしまうのでしょうか.また,大陸プレート同士が衝突すると,プレートの動きはほぼ止まってしまうのでしょうか?(10代,高校生)

 一般に,海洋プレートは大陸プレートよりも重いと考えられています.したがって,大陸プレートと海洋プレートが衝突すると,重い海洋プレートは大陸プレートの下に沈み込んでしまいます.大陸プレート同士が衝突するとどちらも軽いので沈み込めず,一方の上に他方が乗り上げ,ヒマラヤ山脈のような高地がつくられます.プレートを動かす主要な力のひとつが,重い海洋プレートが沈み込むことによる引張力と考えられています.従って,もしも間に海洋プレートがあったらそれは沈み込んでゆくでしょう.その後方に続く大陸プレートは容易には沈み込めず,前方の海洋プレートのみが切れて沈み込んでゆくと,大陸プレートを動かす力が弱まり,その結果,場合によっては動きが止まってしまうこともあるでしょう.

地震予報で,何時発生するかを出すためには,今後,何をどの程度できるようになれば良いのか.(40代,研究機関)

 現時点では,地震予報を出すことは不可能です.いつ発生するかを短期的に予測するためには,天気予報のように数値モデルに基いた予測ができるようになる必要があります.そのためには,地震発生過程の理解を着実に進めていくことが重要です.例えば,アスペリティ・モデルが実際のプレート境界で成り立っているということが最近の研究によりわかってきましたが,このような理解の進展により数値予測への道筋が見えてきました.

縦揺れと横揺れはどちらが被害が大きくなるのでしょうか.また,揺れ(縦,横)の違いはどのように起こるのでしょうか.(20代,その他)

 地球は固体であるため,その中を伝わる地震波には大きく分けて2種類の波があります.地震波の進行方向に振動するP波(縦波)と,進行方向に直交する方向に振動するS波(横波)です.一般に,S波の方がP波よりも大きく揺れます.また,地表が主に縦に揺れるか,横に揺れるかの違いは,そのときにP波が到達したのか,S波が到達したのかに因るものです.一方,被害の大きさは,主として地震の揺れ(地震動)の振幅・周期・継続時間等によります.

a.アスペリティがすべって地震が起きた以降(応力が解放),再度同じような場所がアスペリティになる理由は?
b.地震雲などの宏観現象との整合性は?協力・共同研究の予定は?(50代,企業)

 a.沈み込んだ海山のような断層面上の凸部がアスペリティの原因であるとすると,地震ですべってもそこが凸部であることは変わりません.地震発生後しばらくすると,再度応力を蓄積し始めて次の地震を起こす準備に取りかかると考えられます.地震ですべった量だけアスペリティの位置は移動するはずですが,それは1回の地震で,大きくても数m~十数m程度の量です.
 b .東北大学地震・噴火予知研究観測センターでは,これについて共同研究の計画はありません.地震雲については良くわかりません.
 詳しくは「日本地震学会」ホームページ「地震に関するFAQ集」質問14を御覧下さい.

a.地下(5~10 km)の世界はノイズに満ちているのでしょうか.
b.月の引力は,トリガーになり得ましょうか.
c.地震学ではいわゆる空中の電波(地電流による)については全く無視していると考えてよろしいのでしょうか.(40代,自営業)

 a.自動車,電車,工場などの人間活動に起因した地面の振動は,地震観測にとっては大敵のノイズ源です.小さな地震まできちんと観測するためには,できるだけ静かな地点に地震計を設置します.そのために人里から離れた山中に行き止まりのトンネルを掘ったり,地表から離れた地下深部までボーリング掘削したりして,観測機器を設置しています.人間活動に起因したノイズ源は地表にあるので,地下深部は地表と比較するとノイズが極めて小さいはずです.
 b. 地下の断層面に働いている応力が強度を超えたときに,地震が発生します.応力をもたらす原因はプレート運動ですが,月の引力が最後の一押しとなって地震が発生することはあると考えられています.
 c. 地震の発生と空中の電波の伝播異常の関係を観測・研究している研究グループがあります.

1カ所での観測で震源の位置がわかる手法について知りたい.(50代,教育機関)

 震源から伝わって来る地震波は,最初にP波が来ます.前質問の回答で述べたように,P波は進行方向に振動しています.従って上下,東西,南北の3成分の地震計で観測された最初のP波(P波初動)の振幅の違いから,地震波のやってきた方向及びそれと180度反対の方向のいずれかが推定できます.さらに,S波とP波の時間差(S?P時間と呼ぶ)を用いて,震源までのおおよその距離を推定できます.このようにして一ヶ所での観測で震源の位置をおおよそ推定できますが,あくまでもおおよその推定です.

先週の地震(注:2005年11月15日のM6.9の三陸沖の地震)は震源地や津波注意報が出るまで,いつもより時間がかかったように思ったのですが,なぜでしょうか?(40代)

 震源の位置・マグニチュードや,津波注意報(津波警報も)は,気象庁から発表されています.ご質問の地震の時の状況は把握してはおりませんので,ここでは分かりません.

宮城県沖地震では,24時間以内におこる可能性等の予知は発表するのですか?(東南海沖地震では行う様ですが)(60代)

 日本列島では唯一「東海地震」について,地震予知を前提とした監視観測が行われています.宮城県沖地震では,これと同じような監視観測体制は敷かれていません.当然のことながら直前に予知情報などが発表されることはありません.

地震の研究者の会というのがあるらしいけど,本当にあるの(10代,高校生)

 あります.それは「日本地震学会」です.日本地震学会には,地震学のほか,固体地球惑星物理学,地震工学,その他の周辺分野の研究者・教育者・技術者・大学院生・大学生などが入会しています.詳しくは,「日本地震学会」ホームページをご覧下さい.

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