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南鳥島周辺の深海底で火山を発見! プチスポット火山の普遍性を確認

【発表のポイント】

  • プチスポット火山の探査を南鳥島周辺海域で行い溶岩流の痕跡を確認しました。
  • 周囲は白亜紀(6千万~1億4千万年前)の古い火山しか知られていませんでした。
  • 溶岩は300万年前以降に流出したものと判明し若い火山であることが確認されました。
  • プチスポット火山は世界各地に発生し得る現象となります。
  • 沈み込むプレートの岩石や地質が改変されている可能性が高くなりました。

【概要】

プチスポット火山が南鳥島の南東方およそ90kmの深海底(水深約5200m)で発見されました。プチスポット火山は、沈み込むプレート上で発生する地球上の新種の火山です。2006年に三陸沖日本海溝で発見されて以降、トンガ海溝、グリーンランド南方海域、チリ海溝、ジャワ海溝、ソロモン海、西サモアなど、世界各地で続々と報告されてきました。

今回発見された南鳥島周辺海域は、極東ロシアや日本列島から南米沖南半球にかけて広大に地球を覆う太平洋プレートの中で最も古い時代(約1億6000万年前)に形成された部分です。このような場所に若い火山が確認されました。マリアナ海溝に沈み込む太平洋プレートの変形が原因と考えられます。世界各地で見られるプチスポット火山は、沈み込むプレートの構成岩石やその性質を変化させるため、プレート境界型地震などプレート沈み込みによる地殻変動の原因を理解し直す必要があります。この研究成果は、Deep-Sea Research Part Iから発表されました。

©Elsevier Ltd

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問い合わせ先

東北大学東北アジア研究センター
担当 事務室、平野直人
電話:022-795-6009(事務室)
電話:022-795-3618(平野)
E-mail:nhirano*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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