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精子は助け合って卵子を目指す 不妊治療へつながる精子の協調運動を解明

【発表のポイント】

  • 精子が複数集まることで、物理相互作用によって速く効率的に泳げることを発見
  • 精子数が少ない精液でも協調遊泳効果で精子運動を高めることができる
  • 協調遊泳効果を利用することで、男性不妊に対する治療が期待できる

【概要】

不妊に悩むカップルの約50%は男性側に原因があり、男性由来の不妊(男性不妊症)の検査、治療の重要性が近年増してきています。東北大学大学院工学研究科の生体流体力学分野 大森俊宏助教、石川拓司教授らのグループは、精子と精子の間に働く流体相互作用の解析を行い、精子が互いに助け合って泳ぐ、協調遊泳の効果を明らかにしました。これは、精子自身が作る「流れ」を介して、互いに遊泳を高め合うことを初めて明らかにした重要な報告です。卵子へと続く長い旅路を、早く確実に走破するメカニズムを示す研究結果となります。本研究によって、精子運動に関する物理的な理解が進み、男性不妊症に対する治療に貢献することが期待されます。

本研究成果は、2020年10月1日付で米国物理学協会Physics of Fluids誌に掲載されました。

図: 互いに助け合って泳ぐ精子のイメージ

詳細(プレスリリース本文)PDF

問い合わせ先

(研究に関すること)
東北大学大学院工学研究科
ファインメカニクス専攻生体流体力学分野
助教 大森 俊宏
電話番号:022-795-5030
Eメール:omori*bfsl.mech.tohoku.ac.jp

(取材に関すること)
東北大学大学院工学研究科
情報広報室 担当 沼澤 みどり
電話番号:022-795-5898
Eメール:eng-pr*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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