本文へ
ここから本文です

「海底地すべり」現象を再現する計算力学の新手法を開発 ~2018年スラウェシ島地震・津波への応用を期待~

【本学研究者情報】

〇本学代表者所属・職・氏名:災害科学国際研究所 災害評価・低減研究部門 計算安全工学研究分野・教授・寺田 賢二郎
研究室ウェブサイト

【発表のポイント】

  • 「海底地すべり」は土塊・流体の双方が影響し合う複雑な自然現象で、従来の手法では数値シミュレーションが困難であったが、このたび計算力学手法の「粒子法」および「有限要素法」を組み合わせた新たな手法を開発し、その限界に挑戦した。
  • 開発した新手法による計算結果を、海底地すべり現象の模擬実験結果と比較したところ、新手法により海底地すべり現象を高精度に再現できることを確認した。
  • 本研究成果の応用により、2018年にインドネシア・スラウェシ島付近で発生した海底地すべり、およびそれに伴って起きた津波のメカニズム解明が進むことが期待される。

【概要】

「海底地すべり」が誘発する津波は、土塊・流体が影響し合う複雑な自然現象であるため、その解明が大きな課題となってきました。東北大学災害科学国際研究所の寺田賢二郎教授ら研究チームは、最先端の計算力学手法を複数組み合わせることで新たに開発した「MPM-FEMハイブリッド数値ミューレーション手法」により、「海底地すべり」を時空間上で精緻に再現できることを実験上で確認しました。今後、本研究成果の応用により、2018年にスラウェシ島付近で発生した海底地すべりや、それによって引き起こされた津波の解明が進展することが期待されます。

本研究成果は、2021年5月13日にComputational Mechanics誌に掲載されました。

図:海底地滑りを模擬した実験の数値解析結果

詳細(プレスリリース本文)PDF

問い合わせ先

東北大学災害科学国際研究所
教授 寺田 賢二郎
准教授 森口 周二 
TEL: 022-752-2132
Eメール:tei*irides.tohoku.ac.jp(寺田)(*を@に置き換えてください)
     s_mori*irides.tohoku.ac.jp(森口) (*を@に置き換えてください)

このページの先頭へ