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緑茶カテキンは口腔レンサ球菌の酸産生を抑制する -緑茶カテキンの虫歯予防効果に期待-

【本学研究者情報】

〇歯学研究科 教授 髙橋信博
研究室ウェブサイト

【発表のポイント】

  • 緑茶に含まれる主なカテキン4種類のうちで最も多いエピガロカテキンガレート(EGCG)について、虫歯(う蝕)関連菌(口腔レンサ球菌)に対する抗菌効果を調べました。
  • 緑茶含有濃度と同等の濃度のEGCGは、う蝕関連菌を死滅させないものの、う蝕の直接の原因となる酸産生を抑制することが各種実験により、分かりました。
  • さらに、う蝕関連菌の凝集を促進することで歯面付着を阻止する可能性が示されました。

【概要】

近年、緑茶の抗菌・抗ウイルス効果に注目が集まっています。緑茶には主に4種のカテキンが含まれ、その中で最も多いのが、エピガロカテキンガレート(EGCG)です。

東北大学大学院歯学研究科口腔生化学分野の髙橋信博教授、鷲尾純平講師、安彦友希助教、四川大学ダブルディグリープログラム大学院生 Han Sili(韓思理)歯科医師らは、ミュータンスレンサ球菌を含むう蝕関連菌に対するEGCGの抗菌効果を、各種実験において調べました。その結果、緑茶と同等の濃度のEGCGはこれら細菌を死滅させないものの、重要なう蝕原性である糖からの酸産生を抑制することが明らかになりました。また、EGCGは細菌の糖取り込み酵素を抑制すること、さらに、細菌を凝集させ、歯面への付着を阻止する可能性が示されました。これらの抗菌作用は唾液が存在しても維持されたため、実際の口腔内においてもその効果が期待されることから、近い将来、う蝕予防の効果的ツールの開発につながることが望まれます。

本研究成果は、令和3年5月20日付でCaries Research誌に掲載されました。

詳細(プレスリリース本文)PDF

問い合わせ先

(研究に関すること)
東北大学大学院歯学研究科
口腔生化学分野
教授 髙橋 信博(たかはし のぶひろ)
講師 鷲尾 純平(わしお じゅんぺい)
助教 安彦 友希(あびこ ゆき)
電話 022-717-8294 / 8295
E-mail:OEB*dent.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

(報道に関すること)
東北大学大学院歯学研究科
広報室
電話 022-717-8260
E-mail:den-koho*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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