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歯を失った人でも入れ歯・ブリッジを使っていると体重減少のリスクが約37%低下(歯が0~19本の場合)

【本学研究者情報】

〇大学院歯学研究科 助教 草間太郎
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【概要】

高齢者における体重減少は、死亡リスクの上昇につながる重要な健康問題の一つです。歯を失うと咀嚼能力が低下し、栄養摂取に影響します。歯科医療では歯を失った人に対して、入れ歯やブリッジなどの補綴治療を行うことで、咀嚼能力を含めた口腔機能の改善を行っていますが、そのような補綴治療が栄養状態に与える長期的な効果については、これまで明らかにされてきませんでした。

本研究では、65歳以上の地域在住高齢者、約5万3千人を対象に、歯の本数と3年間での10%以上の体重減少との関連が入れ歯・ブリッジの使用によって異なるかどうかを明らかにしました。その結果、歯が20本以上の人に比べて歯が19本以下の人では、体重減少のリスクが入れ歯・ブリッジを使っていない場合は約1.41倍高いことが明らかとなりました。しかし、入れ歯・ブリッジを使っている場合はそのリスクは約1.26倍となり、歯が19本以下の人でも入れ歯・ブリッジを使っていることによって体重減少のリスクが約37%減少することも明らかになりました。

本研究結果から、歯を失った人でも、入れ歯やブリッジなどの適切な歯科治療を受けることによって、その後の体重減少といった健康状態の悪化を予防できる可能性が示唆されました。

詳細(プレスリリース本文)PDF

問い合わせ先

<研究内容に関すること>
東北大学大学院歯学研究科
歯学イノベーションリエゾンセンター 地域展開部門
助教 草間 太郎
E-mail:taro.kusama.a2*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

<報道に関すること>
東北大学大学院歯学研究科 広報室
E-mail:den-koho*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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