2021年 | プレスリリース・研究成果
より長くそして手厚く住民の健康を見守り健康長寿社会をつくる 長期健康調査 詳細三次調査を開始
【本学研究者情報】
〇東北メディカル・メガバンク機構 コホート事業部長 栗山進一
長期健康調査ウェブサイト
【発表のポイント】
- 東北大学東北メディカル・メガバンク機構(ToMMo)が実施している長期健康調査*1の3回目の詳しい検査(詳細三次調査)を7月15日より開始します。
- 詳細調査は2013年より実施しており、今回の詳細三次調査実施により10年を超える調査となります。数年以上の間隔をおいて同一の人の経時的な変化を測定している調査として日本最大規模であり、また大規模な地震後の調査としては世界で唯一の調査です。
- 詳細三次調査により経時データの厚みが一層増し、ゲノムおよび生活環境が加齢や発達に与える影響の解明に寄与します。
【概要】
ToMMoでは2013年10月より宮城県内7か所に設置した地域支援センター*2で詳細調査*3を実施しています。これまで同一の人に2回の詳細調査を実施し、今回さらに3回目の調査を実施します。
一連の詳細調査は、子どもから高齢者まで網羅した、日本はもちろん世界でも極めてまれな調査です。また、大規模な地震後の調査として世界でも例のない調査であり、東日本大震災およびそれ以降の震災の影響の検討が可能です。
今回の詳細三次調査により調査は10年を超えます。参加されている方は各年代それぞれ10年の年齢を重ねられ、健康や発達の状態に個人差が表れてきます。詳細三次調査では加齢に着目した新規の調査項目を追加しました。それぞれの年齢によって個人差があるところ、誰でも同じように変化するところとその原因を解明し、健康長寿社会の形成のため個別化ヘルスケアを実現してまいります。
【用語解説】
*1 長期健康調査 : 2013年から東北メディカル・メガバンク計画により実施されている健康調査。東日本大震災の心身への影響を把握・分析し、地域の保健・医療の向上につなげることを目指している。一般住民を対象とした地域住民コホート調査と家系情報付きの三世代コホート調査がある。全体で15万人以上の方が参加しており、うち主に宮城県に在住の、地域住民コホート調査5万人、三世代コホート調査7万人が詳細三次調査の対象となる。
*2 地域支援センター : 宮城県内7か所(気仙沼市、大崎市、石巻市、多賀城市、仙台市、岩沼市、白石市)に設置した長期健康調査の拠点であり、詳細調査の実施を担う。
*3 詳細調査 : 長期健康調査のうち、地域支援センターで実施する調査。表1にあるような詳しい検査を実施する。調査参加時、その後数年おきに実施し参加者の詳しい健康状態を追跡している。
問い合わせ先
(研究に関すること)
東北大学東北メディカル・メガバンク機構
コホート事業部長 栗山 進一(くりやま しんいち)
電話番号:022-717-8104
(報道担当)
東北大学東北メディカル・メガバンク機構
長神 風二(ながみ ふうじ)
電話番号:022-717-7908
ファクス:022-717-7923
Eメール:pr*megabank.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)