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アルミニウムのサステナブルリサイクル新技術開発 ~アルミニウムクライシスの克服を目指して~

【本学研究者情報】

大学院工学研究科 教授 朱 鴻民
研究室ウェブサイト

〇大学院工学研究科 教授 長坂徹也
研究室ウェブサイト

【発表のポイント】

  • 自動車のEVシフトによる脱エンジン化の加速に伴って懸念されているアルミニウム循環構造の破綻の解決法となる新技術
  • 不純物元素が混在するアルミニウムスクラップから高純度アルミニウムに再生でき、多様なアルミニウム需要へ対応できる世界オンリーワンの技術を開発
  • 従来の「再生=溶融」という発想を逆転させた固体処理により高純度再生が可能で、かつ簡便・省エネルギー的な技術

【概要】

アルミニウムはよくリサイクルされている金属素材であると一般的に認識されていますが、それは量的な観点の話です。基本的にはリサイクルするたびに品質が下がるため、ダウングレードリサイクルとなります。リサイクルアルミニウムの最終用途は、現在は自動車用エンジンブロック鋳造品がほとんどですが、EVシフトが加速するとエンジンの需要は激減し、アルミニウムの循環構造が破綻することが懸念されています。このままでは将来的に、使えないアルミニウム(デッドメタル)が大量に発生することになります。この「アルミニウムクライシス」は先進国共通の課題ですが、精製技術があればこれを回避することができます。

この度、東北大学大学院工学研究科のグループは、不純物元素を大量に含むアルミニウムスクラップを純アルミニウムに再生できる技術を開発しました。しかも、その際にかかるエネルギーがアルミニウム新地金を製造時の半分以下という世界オンリーワンの技術です。この成果は2022年4月14日(日本時間)に英国科学誌Natureに掲載されました。

図. 新技術の概念図

詳細(プレスリリース本文)PDF

問い合わせ先

< 研究に関して >
東北大学大学院工学研究科
助教 盧 鑫, 准教授 竹田 修
電話 022-795-7311, 7310
Email takeda*material.tohoku.ac.jp
(*を@に置き換えてください)

< 報道に関して >
東北大学工学研究科情報広報室
担当 沼澤 みどり
電話 022-795-5898
Email eng-pr*grp.tohoku.ac.jp
(*を@に置き換えてください)

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