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コロナ禍において家族問題が発生しやすい家族の属性

【本学研究者情報】

教育研究科 教育心理講座臨床心理分野 教授 若島孔文
研究室ウェブサイト

【発表のポイント】

  • コロナ禍においてどのような家族が配偶者からの暴力や児童虐待などの家族問題を生じうるかを予測する調査をした。
  • 喫煙者ほど、配偶者からの暴力を受けやすい可能性がある。
  • 未就学児を持つ人ほど、虐待をしてしまうのではないかという不安が高い。
  • 収入が減った家族、仕事をしている人、部屋数が少ない家族ほど、インターネット依存になりやすい可能性がある。
  • 収入が減った家族、新型コロナ感染症に対する意見の対立がある家族ほど,精神的健康が良くない可能性がある。
  • 直接的な因果関係の証明ではないが、リスク評価として参照可能と思われる。

【概要】

新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、人々は家で過ごすことを余儀なくされるようになり、早くも2年が経過しています。そのような状況のなか、家族内で様々な問題が目立つようになりました。具体的には、児童虐待やインターネット依存、家庭内暴力や離婚、自殺率の増加などがあげられます。しかしながら、どのような特徴を持つ家族でこうした問題が生じているのかについては不明でした。東北大学大学院教育学研究科の鴨志田冴子(博士課程後期在籍)、若島孔文教授を中心とする研究グループは、コロナ禍における同居家族の基礎変数と、コロナ禍で取り上げられている家族に関する社会問題との関連を調査しました。

調査は2021年10月上旬、日本国内在住の子供を持つ親を対象にWeb調査を行い、220名のデータを分析しました。

本研究の結果は、一時点における評価であるため、直接的な因果関係まで解釈することは難しい点が前提とされます。それでもなお、コロナ禍における家族支援におけるリスク評価として参照可能です。

本研究成果に関する論文はオンライン学術誌「PLOS ONE」に受理、2022年6月29日付けで公開されました。

詳細(プレスリリース本文)PDF

問い合わせ先

(研究に関すること)
東北大学大学院教育学研究科
教授 若島 孔文(わかしま こうぶん)
電話番号:(022)795-6139
E-mail:kobun.wakashima.d3*tohoku.ac.jp
(*を@に置き換えてください)

(取材に関すること)
東北大学教育学部・教育学研究科総務企画係
電話番号:(022)795-6103
E-mail:sed-syom*grp.tohoku.ac.jp
(*を@に置き換えてください)

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