2024年 | プレスリリース・研究成果
東北大学病院、武田薬品、愛知県がんセンター、MICIN 治験におけるeConsentを用いたプレスクリーニングの開始について
【概要】
東北大学病院(所在地:宮城県仙台市、病院長:張替 秀郎)、武田薬品工業株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長CEO :クリストフ・ウェバー、以下「武田薬品」)、愛知県がんセンター(所在地:愛知県名古屋市、病院長:山本 一仁)、株式会社MICIN(本社:東京都千代田区、代表取締役:原 聖吾、以下「MICIN」)は、この度、患者さんの臨床試験(治験)へのアクセス向上を目指し、武田薬品が実施する治験の一部において、医療機関のネットワークとeConsent*1を活用したプレスクリーニング*2を、東北大学病院と愛知県がんセンターで開始したことをお知らせします。
今回の取り組みでは、治験への参加を検討する患者さんの一部の適格性や同意の確認を行うプレスクリーニングのプロセスにDCT(Decentralized Clinical Trial)を導入します。DCTは、デジタル技術を活用した、リモートで実施が可能な治験の手法です。プレスクリーニングでは、治験への参加を検討している患者さんに治験の目的や内容などを説明し、プレスクリーニング参加への同意を確認するステップがあります。本取り組みでは、患者さんの紹介元病院(パートナー医療機関)と、治験実施医療機関である東北大学病院または愛知県がんセンターをオンラインでつなぎ、MICINが提供するDCTプラットフォーム「MiROHA(ミロハ)」のeConsentを使用して、治験実施医療機関がリモートで、治験の目的や内容などの説明およびプレスクリーニング参加への同意の確認を行います。かかりつけの医療機関でプレスクリーニングの実施が可能となることで、患者さんは、治験への参加が決定する前の段階での治験実施医療機関への通院が不要となり、患者さんの負担軽減に寄与し、より多くの患者さんに治験参加の可能性が広がることが期待されます。
【用語解説】
注1.eConsent(電磁的方法によるインフォームド・コンセント):従来「紙」の文書を用いて実施していた説明同意行為に関して、タブレット端末等のデジタル機器を使用し、同意説明文書の電子閲覧、動画視聴や理解度チェックテストの実施および電子署名等といった一連の同意説明・取得行為を電磁的な方法で対応することです。
注2.プレスクリーニング:治験への参加を検討している患者さんに対して、治験の目的や内容を説明し、同意を取得した上で、一部の適格性を確認するプロセスです。一般的に、プレスクリーニングで適格と判断された場合、スクリーニングで詳細な適格性の判定を行い、治験への参加の可否を最終判断します。
問い合わせ先
(報道に関すること)
東北大学病院広報室
TEL: 022-717-7149
E-mail: press*pr.med.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
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