2025年 | プレスリリース・研究成果
写真が語る山の自然〜登山者による山岳環境の記録を未来へ〜 日本山岳会が1960年代から撮影してきた山岳写真・約600点を公開 山の変化を"見える化"─地球温暖化や食害の記録に向け、写真提供を募集
【概要】
公益社団法人日本山岳会(以下、日本山岳会)、東邦大学の下野綾子准教授、東北大学大学院生命科学研究科の近藤倫生教授がプロジェクトリーダーを務める「ネイチャーポジティブ発展社会実現拠点」(以下、NP拠点事業)は、写真を通じて山岳環境の変化を見える化し共有することを目的に、過去に撮影された山岳写真のデータベースを作成し、2025年4月より公開したことを発表します。山岳は古くから多くの登山者に親しまれ、数多くの写真が撮影されてきました。これらは山岳環境の変化を知るうえで貴重な記録となることから、登山者からの未公表の写真提供も募集します。

【山岳写真データベース 掲載写真の例】
・南アルプス
左:写真1(1987年8月4日:坂東明文氏撮影) 右:写真2(2013年8月10日:下野綾子氏撮影)
増えすぎたニホンジカ(以下、シカ)が高山帯にまで進出し、シカによる高山植物の食害が深刻となっています。南アルプスの聖岳から延びる主稜線上にある薊畑は、かつてはお花畑が広がっていましたが(写真1)、現在はシカの食圧で植生は短く刈りそろえたような景観となり、シカの嫌うマルバダケブキばかりが目立つようになりました(写真2)。
問い合わせ先
(報道・内容について)
東北大学ネイチャーポジティブ発展社会実現拠点
広報事務局 上田羊介
TEL: 022-795-6688
Email: yosuke.ueda.c1@tohoku.ac.jp
(*を@に置き換えてください)
東北大学は持続可能な開発目標(SDGs)を支援しています