本文へ
ここから本文です

中学生が世界最先端の放射光施設ナノテラスで実験!本学の研究者と一緒に昆虫や火山岩の構造を可視化

「昆虫や火山岩の中はどうなっているのだろう。調べてみたい!」――そんな夢を抱き小学2年生の時に東北大学主催の絵画コンクールで特賞を受賞した仙台市の佐藤剛人さん。副賞として獲得した、世界最先端の放射光施設「ナノテラス*」でのビームライン** の一日使用権を行使し、2025年4月にその夢が実現しました。

当日は国際放射光イノベーション・スマート研究センター(SRIS)の研究者とともに、昆虫や火山岩、恐竜の歯の中をX線で撮影し、微細な内部構造を三次元CT*** 画像として可視化することに成功し、研究者も驚くような内部構造や表面構造を調べることができました。

この度、佐藤さんがナノテラスで実験する様子をウェブサイト上で公開しました。受賞作品と共にお楽しみください。

SRISは未来を担う若い世代の夢を後押しする取り組みを今後も継続します。

*ナノテラス:正式名称を3GeV高輝度放射光施設と言い、2024年に東北大学青葉山新キャンパスで本格稼働しました。電子を光速近くまで加速し、その軌道を曲げた際に生じる強力なX線(放射光)を使って、マイクロメートルからナノメートルスケールの構造解析を行う「巨大な顕微鏡」の役割を果たします。

**ビームライン:加速器で生まれた放射光を目的の実験装置まで導く通路と光学機器の総称です。ミラーや分光器で光の性質を整え、末端の実験ステーションで試料に照射して測定します。ビームラインごとに用途やエネルギー範囲が異なり、多彩な研究に対応できます。本実験ではナノテラスのBL09Wと呼ばれる三次元CTが可能なビームラインを使用しました。

***三次元CT(3Dコンピューター断層撮影):試料を少しずつ回しながらX線を照射し、複数方向から透過画像を取得してコンピューターで合成することで、内部構造を立体的に再現する撮影技術です。医療用CTをさらに高精細にしたもので、ミクロな世界まで「中身」を可視化できます。

実験の様子

動画の一幕

問い合わせ先

国際放射光イノベーション・スマート研究センター(SRIS) 総務係
TEL:022-752-2331
Email:sris-soumu*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

このページの先頭へ