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X線イメージングと構造解析の融合に成功 ―各画素でnmオーダーの定量的構造解析が可能に―

【発表のポイント】

  • レントゲン撮影に代表される透過X線イメージングの空間分解能は、画像検出器の空間分解能で決まり、一般に10~100 μmのオーダーです。通常、空間分解能よりも高いスケールの構造情報は取得できません。
  • 本研究では、従来から用いられてきたX線反射率法と呼ばれる方法と、X線用の回折格子を用いた新しいイメージング法を組み合わせることにより、画像検出器の空間分解能を1000~10000倍上回るnmオーダーの構造情報を非破壊で定量的に取得することに成功しました。
  • mmオーダー以上の広い視野にわたって構造情報の空間的な分布を可視化でき、実験室のX線源の利用も可能です。従来の方法よりも信頼性の高いことも実証されたことから、光学素子の精密評価など、様々な応用展開が期待されます。

【概要】

東北大学多元物質科学研究所の矢代航准教授は、高輝度光科学研究センターの研究グループとの共同研究により、X線反射率法と呼ばれる方法と、X線用の回折格子を用いた新しいイメージング法(以下、X線回折格子干渉法と呼ぶ)を組み合わせることにより、画像検出器の空間分解能を1000~10000倍上回るnmオーダーの構造情報を非破壊で定量的に取得することに成功しました。本研究成果は、Springer Nature(シュプリンガー・ネイチャー)社の学術誌「Scientific Reports」に2019年10 月1日付(英国時間)でオンライン公開されました。

図1 X線回折格子干渉法により撮影されたサクランボの投影像((a) 吸収像、(b)微分位相像、(c) ビジビリティコントラスト像)。

詳細(プレスリリース本文)PDF

問い合わせ先

(研究に関すること)
東北大学多元物質科学研究所
准教授 矢代 航(やしろ わたる)
電話:022-217-5184
E-mail:wyashiro*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

(報道に関すること)
東北大学多元物質科学研究所 広報情報室(担当:伊藤)
電話:022-217-5198
E-mail:press.tagen*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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