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【世界初】400℃熱耐性と10年データ保持特性を有する無磁場高速(350ピコ秒)書き換えスピン軌道トルク(SOT)素子の開発と、CMOS技術との集積化によりSOT-MRAMセルの動作実証に成功 ~スピン軌道トルク素子を適用した高速不揮発性磁気メモリの実用化に向け大きく前進~

【発表のポイント】

  • スピン軌道トルク素子 (スピントロニクス技術)と400℃配線工程を有するCMOS技術とを融合し、世界で初めてスピン軌道トルク素子を用いたメモリセルを試作し、10年データ保持特性に要求される不揮発性能(熱安定指数=70)を実現しつつ無磁場で0.35ナノ秒までの高速動作を実証
  • 高速動作に有利なスピン軌道トルク素子を用いて不揮発性メモリ並びに同メモリを用いた不揮発性ロジックの実用化に大きく前進

【概要】

指定国立大学法人東北大学国際集積エレクトロニクス研究開発センター(以下、CIES)の遠藤哲郎センター長(※)、電気通信研究所の大野教授(現総長)らのグループは、内閣府 革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)(プログラム・マネージャー:佐橋政司) 大野社会実装分科会 スピントロニクス集積回路プロジェクト(研究開発責任者:遠藤哲郎)において、世界で初めてSi-CMOS基板上で、応用上必要とされる400℃の熱処理耐性、無磁場で0.35ナノ秒までの高速動作、10年データ保持特性を確保するために十分な熱安定性(E/kBT=70)を有するスピン軌道トルク型磁気トンネル接合素子の作製に成功すると共に、Si-CMOS 技術と同スピン軌道トルク素子技術を組み合わせるために開発した300mm集積回路作製基盤技術を用いてCMOSとスピン軌道トルク素子を融合したメモリセルを試作し、その動作実証に初めて成功しました。

今回の実証実験の成功は、内閣府 革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)並びに本学CIESが推進するCIESコンソーシアムによるものです。

以上の成果は、2019年12月7日~11日の間、米国サンフランシスコで開催される電子デバイスに関する世界最高峰の国際学会である米国電子情報学会主催の「国際電子デバイス会議(IEEE International Electron Devices Meeting)」で発表します。

(※:以下の職を兼務。東北大学大学院工学研究科教授、電気通信研究所教授、先端スピントロニクス研究センター(世界トップレベル研究拠点)副センター長、スピントロニクス学術連携研究教育センター領域長)

図1:STT-MRAMセルとSOT-MRAMセルのイメージ図

詳細(プレスリリース本文)PDF

問い合わせ先

(研究内容及びセンターの活動に関して)
東北大学国際集積エレクトロニクス研究開発センター
センター長・教授 遠藤哲郎  
TEL: 022-796-3410

(その他の事項について)
東北大学国際集積エレクトロニクス研究開発センター
支援室長 門脇豊
TEL: 022-796-3410 FAX: 022-796-3432
E-mail: support-office*cies.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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