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我が国のゲノム医療の大規模な基盤構築へ ~武田薬品とToMMoとの共同研究について~

【発表のポイント】

  • 我が国のゲノム医療の基盤となる一般住民の全ゲノムリファレンスパネルの飛躍的な充実を図るとともに、日本人集団に特徴的な遺伝子型の発見を目指す
  • 全ゲノム情報と脳MRI画像を含む健康情報・医療情報の統合的解析を行い、新薬・治療法の研究開発を加速

【概要】

国立大学法人東北大学東北メディカル・メガバンク機構(所在地:仙台市青葉区、以下「ToMMo」)および武田薬品工業株式会社(本社:大阪市中央区、以下「武田薬品」)は、このたび以下の研究について共同研究契約を締結しましたのでお知らせします。

①一般住民の全ゲノムリファレンスパネルの充実と日本人集団に特徴的な遺伝子型の発見

②全ゲノム情報と脳MRI画像を含む健康情報・医療情報の統合的解析による新薬・治療法の研究開発

本契約に基づき、武田薬品は、本共同研究で取得される約1万人の全ゲノム情報への1年間の優先的アクセス権を獲得し、それに紐づいた各種健康情報・医療情報とともに統合的な解析を行います。さらに、本共同研究およびその後の取組を通じて、我が国のゲノム情報の医療分野での活用を推進するため、ToMMoと武田薬品は約10万人規模の全ゲノム解析とこの解析結果の利活用を目的としたコンソーシアムの実現を目指します。

ToMMoの機構長である山本雅之は、「ToMMoは一般住民(健常人)全ゲノムリファレンスパネルの一層の充実とその利活用を推進するために、コホート調査※1に参加された15万人の一般住民の全ゲノム解析の早期実現を目指しています。今回の共同研究が契機となり、多くの賛同企業の参画のもと10万人規模の全ゲノム解析とその利活用を目指すコンソーシアムが形成されること、さらに、それを基盤とした新しい薬や治療法の開発が発展することを期待しています」と述べています。

武田薬品ResearchのHeadであるSteve Hitchcockは、「長期的な健康状態の推移を遺伝的背景の多様性に基づき理解することは、患者特性を考慮した集団ごとに、より精度の高い予防法や治療法を開発する上で極めて重要です。ToMMoはまさにこれらの研究開発を進める上での基盤を持つ世界で有数のバイオバンク※2を構築しており、今回の共同研究を通じてその基盤の発展に関与できることを嬉しく思います。今回の全ゲノム解析が契機となり、さらにゲノム医療基盤が整備されていくことを期待します」と述べています。

【用語解説】

※1 コホート調査
ある特定の人々の集団を一定期間にわたって追跡し、生活習慣などの環境要因・遺伝的要因などと疾病発症の関係を解明するための調査のこと。

※2 バイオバンク
生体試料を収集・保管し、研究利用のために提供を行う。東北メディカル・メガバンク計画のバイオバンクは、コホート調査の参加者から血液・尿などの生体試料を集める。

詳細(プレスリリース本文)PDF

問い合わせ先

東北大学東北メディカル・メガバンク機構
広報戦略室
担当:長神 風二(ながみ ふうじ)
電話番号:022-717-7908
ファックス:022-717-7923
Eメール:pr*megabank.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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