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チタン酸バリウムナノキューブの粒径を制御する手法を新たに開発 環境調和型のプロセスを採用 高性能小型電子デバイスの開発に期待

【本学研究者情報】

〇多元物質科学研究所 教授 殷 シュウ
研究室ウェブサイト

【概要】

茨城大学大学院理工学研究科(工学野)の中島光一准教授、同研究科量子線科学専攻・博士前期課程の廣中航太さん、大内一真さん、茨城大学工学部の味岡真央さん、茨城大学大学院理工学研究科の小林芳男教授、大阪大学産業科学研究所の関野徹教授、垣花眞人特任教授(常勤)、東北大学多元物質科学研究所の殷シュウ教授、日本原子力研究開発機構の米田安宏研究主幹の研究グループは、チタン酸バリウム(BaTiO3)ナノキューブの粒径制御には、出発原料である酸化チタン(TiO2)の粒径が影響することを明らかにしました。

BaTiO3ナノキューブは緻密なセラミックス開発の基盤粒子になる潜在能力を秘めており、その精密合成や表面再構成の活用技術は、高性能小型電子デバイスの開発において重要な役割を果たします。本研究では、水溶性チタン錯体を調整し、水熱合成することによって得られたTiO2からBaTiO3ナノキューブを合成した結果、TiO2の粒径を制御することで、BaTiO3ナノキューブの大きさが制御可能であることを明らかにしました。また、電子線トモグラフィによりBaTiO3ナノキューブを立体的に表現することにも成功しました。今後、BaTiO3ナノキューブの粒径を自由自在に制御する技術を確立することができれば、飛躍的な誘電率の向上を期待することができます。

この成果は、2021年11月24日(現地時間)付で米国化学会の雑誌ACS Omegaのオンライン版に掲載されました。

図1 本研究で合成したBaTiO3ナノキューブの電子顕微鏡写真
(a)二次電子像、(b)BF-STEM像、(c)HAADF-STEM像

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問い合わせ先

(報道に関すること)
東北大学 多元物質科学研究所 
広報情報室
電話: 022-217-5198
E-mail:press.tagen*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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