本文へ
ここから本文です

長期化したCOVID-19パンデミックによる生活変容の影響 今後も続くパンデミック下でのストレス軽減のターゲットを明らかにする

【本学研究者情報】

〇病院肢体不自由リハビリテーション科 助教(プロミネントリサーチフェロー) 奧山純子
研究室ウェブサイト

【研究のポイント】

  • COVID-19パンデミックの長期的な心理的影響を評価するため、2020年5月25日および2021年9月26日に、Webアンケート調査を行った。
  • 長期的な生活変容を及ぼす状態下においては、当初は物質面でストレスを感じていたのが、長期的には精神面でストレスを感じていることが分かった。
  • SARS-CoV-2の変異株B.1.1.529系統(オミクロン株)の出現により、今後もパンデミックが生じる中で、心理的ケアの重要性が明らかになった。

【概要】

COVID-19パンデミックによる日常生活の変化は長期間に及んでいますが、長期的な心理的影響については明らかにされていません。東北大学病院・肢体不自由リハビリテーション学分野 奧山純子助教、東北大学災害科学国際研究所 門廻充侍助教らと指定国立大災害科学世界トップレベル研究拠点のグループは、2020年5月25日(日本で初めてCOVID-19感染者が報告された131日後)と2021年9月26日(610日後)に、それぞれ244名と220名に対しWebアンケート調査を行いました。

「ストレスを感じる」と答えた人は、この2時点で76%から97%に増加しました。一方、外出やスポーツ・運動の頻度について、「減少した」と答えた人の割合は変わりませんでした。

「新型コロナウイルスの影響で困っていることがあればお聞かせください」という自由回答式の質問では,収入やマスクについてあげる人が多いと同時に、「人と会う機会が減る」「ストレスがたまる」という精神的なものについて答える人が多くなっていました。

現在のSARS-CoV-2の変異株B.1.1.529系統(オミクロン株)の出現により、今後も生活変容を強いられる中で、ストレス軽減のための心理的ケアの重要性が明らかになりました。本研究成果は、2022年1月30日にJournal of Disaster Research誌に掲載されました。

図1.「新型コロナウイルスの影響で困っていることがあればお聞かせください」という自由回答式の質問についてKH coder共起ネットワークによる分析

詳細(プレスリリース本文)※2022年2月4日に訂正版へ差替えPDF

※1頁目【研究概要】、2頁目【研究内容】を以下のとおり訂正いたしました。
修正前:それぞれ224名と220名に対しWebアンケート調査を行いました。
修正後:それぞれ244名と220名に対しWebアンケート調査を行いました。

問い合わせ先

(研究に関すること)
東北大学病院 肢体不自由リハビリテーション科
助教(東北大学プロミネントリサーチフェロー) 
奧山 純子
電話番号:022-717-7338
Eメール:junko.okuyama*med.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

(取材に関すること)
東北大学大学院医学系研究科・医学部広報室
東北大学病院広報室
電話番号:022-717-7149
FAX番号:022-717-8931
Eメール:press*pr.med.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

sdgs_logo

sdgs03

東北大学は持続可能な開発目標(SDGs)を支援しています

このページの先頭へ