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高齢者施設送迎車内の気流を可視化 〜ドライバーを逆流から守る〜

【本学研究者情報】

〇流体科学研究所 教授 太田 信
研究室ウェブサイト

【発表のポイント】

  • 高齢者施設の送迎サービスをコロナ禍でも維持するため,高齢者側からの気流のドライバー側への逆流を,DIYによる簡単な仕切りによって防ぐことができるか,車内の気流を可視化した.
  • ビニールシートをテープで車内に貼って仕切りとした.
  • エアコンを使用した与圧の効果により,仕切りが後部座席からの気流の流れ込みを完全にシャットダウンしていることを確認した.

【概要】

本年2月3日のプレスリリースで示したように,仕切り壁が設置されたCOVID-19陽性者搬送車内の気流を可視化することにより,仕切りとエアコンにより,後部座席からのドライバー側への逆流を防ぐことが確認できた.

しかしながら,搬送用車両には,高齢者施設送迎車両など多くの送迎車両が存在し,すべての車両に予め仕切りがあるとは限らない.

今回の研究では,DIYによる簡易的な仕切りでも逆流を防ぐことができるかを確認するために,ビニールシートを実際に車内に貼り,気流の可視化を行った. この結果,

    1. 仕切りを作製する前:車両内に仕切りがないと,高齢者側からの逆流はおこる.
    2. 仕切りの作製:隙間だらけのような簡単な仕切り壁を,10分程度で作製した.
    3. 仕切りの作製後:エアコンによりドライバー側は与圧になることを確認し,逆流は防ぐことができた.
    4. 足下が開いていて,全体の約8割程度の仕切りの場合:エアコンが最大の場合,与圧が維持できることを確認し,逆流を防ぐことができた.

これらのことから,簡単な仕切りの設置とエアコンの与圧の確認で,高齢者側からの逆流の防止が可能であることが示唆された.

本件は,東北大学 流体科学研究所の太田信教授・高奈秀匡准教授・安西眸助教、大学院工学研究科 都市・建築学専攻 小林光准教授らにより,仙台市保健所および仙台フィンランド健康福祉センターの協力の下,実施された.

車内の仕切り壁制作の様子

【注釈】

※前回の実験実施によるプレスリリース
詳細(COVID-19陽性者搬送車内の気流を可視化 〜ドライバーをウイルスから守る〜 )

詳細(プレスリリース本文)PDF

問い合わせ先

(研究に関すること)
東北大学 流体科学研究所
教授 太田 信
電話 022-217-5309
E-mail:makoto.ohta*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

(報道に関すること)
東北大学 流体科学研究所
広報戦略室
電話 022-217-5873
E-mail ifs-koho*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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