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細胞膜の中ではたらく特殊なタンパク質分解酵素の構造を解明 ~細菌感染症の新たな治療法の開発へ期待~

【本学研究者情報】

〇東北大学医学系研究科分子薬理学 教授 加藤幸成
研究室ウェブサイト

【研究成果のポイント】

  • 細胞膜の中ではたらく特殊なタンパク質分解酵素(RseP)と阻害剤の複合体構造を解明した。
  • RsePが基質となる膜タンパク質を取り込むためのゲートをもつ可能性が示された。
  • RsePがタンパク質を膜内部で切断する機構の解明にくわえ、細菌感染症治療法の開発などへの貢献も期待される。

【概要】

横浜市立大学大学院生命医科学研究科の禾 晃和准教授と京都大学医生物学研究所の秋山 芳展教授、檜作 洋平助教のグループは、東京大学大学院理学系研究科、理化学研究所、大阪大学蛋白質研究所、筑波大学生存ダイナミクス研究センター、東北大学医学系研究科との共同研究で、細胞膜の中ではたらく特殊なタンパク質分解酵素RsePと阻害剤の複合体構造を明らかにしました。

今回の研究により、RsePが基質となるタンパク質を切断する仕組みの理解が深まっただけでなく、RsePが基質を取り込むためのゲートを持つ可能性が示されました。今後、立体構造に基づいてこのゲートの働きを詳しく調べていくことで、RsePを特異的に阻害することが可能になり、細菌感染症などの新たな治療法の開発にもつながることが期待されます。

本研究成果は、「Science Advances」に掲載されました。(日本時間2022年8月25日(木)午前3時)

(図)大腸菌由来RsePと海洋性細菌由来のホモログタンパク質(KkRseP)のX線結晶構造解析から推定される基質の取り込みと切断のモデル

詳細(プレスリリース本文)PDF

問い合わせ先

東北大学大学院医学系研究科・医学部 広報室
Tel:022-717-8032
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