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コロナ禍のメンタルヘルスに震災の教訓を活かす COVID-19パンデミック下における青年のメンタルヘルスの回復へ

【本学研究者情報】

〇東北大学病院 肢体不自由リハビリテーション学分野
助教 奧山純子 
研究室ウェブサイト

【発表のポイント】

  • COVID-19パンデミック下において、今後、青年のメンタルヘルスがどのように回復するかを予測するため、2011年の東日本大震災で被災した高校生の3年間のデータを使用した。
  • 津波による被害別に作成したモデルから、青年のレジリエンス1に寄与する要因を推定した結果、抑うつ気分がレジリエンスに最も寄与していることがわかった。
  • COVID-19パンデミック下において、抑うつ気分への介入が青年のレジリエンスを向上する可能性が示唆された。

【概要】

COVID-19パンデミックによる影響は長期間に及んでおり、青年のメンタルヘルスへの影響も大きなものとなっています。東北大学病院・肢体不自由リハビリテーション学分野 奧山純子助教、東北大学災害科学国際研究所 門廻充侍助教らは、2011年の東日本大震災後3年間に取得されたデータを用いて、青年のレジリエンスの特性を検討しました。その結果、津波被害別にレジリエンスに寄与するモデルを開発することに成功しました。どのモデルにおいても、レジリエンスに寄与するものは抑うつ気分であることが示されました。COVID-19パンデミック下においても抑うつ気分を介入の対象とすることで、レジリエンスを向上する可能性があります。

本研究成果は、2022年9月23日に「Humanities and Social Sciences Communications」誌に掲載されました。

図1. 東日本大震災後、調査対象とした3高校の位置
A.宮城県における東日本大震災の津波による浸水地域
B.調査対象とした3高校の位置と浸水地域

【用語解説】

注1. レジリエンス(resilience):ここでのレジリエンスとは心理的レジリエンスを指し、危機の時代において重要な役割を果たします。行動特性としては、ポジティブな適応力、つまり、逆境、ストレス、トラウマを伴う異常でネガティブな状況に直面したときに「立ち直る」能力としてとらえることができます。

詳細(プレスリリース本文)PDF

問い合わせ先

(研究に関すること)
東北大学病院 肢体不自由リハビリテーション学分野
助教 奧山 純子
電話番号: 022-717-7338
Eメール: junko.okuyama*med.tohoku.ac.jp
(*を@に置き換えてください)

(取材に関すること)
東北大学大学院医学系研究科・医学部広報室
東北大学病院広報室
電話番号: 022-717-7149
FAX番号: 022-717-8931
Eメール: press*pr.med.tohoku.ac.jp
(*を@に置き換えてください)

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