2026年 | プレスリリース・研究成果
反対咬合(受け口)は歯20本未満リスクが1.48倍―1.7万人解析 かみ合わせが歯の寿命を左右―
【本学研究者情報】
〇東北大学大学院歯学研究科
顎口腔矯正学分野
助教 沼崎研人
研究室ウェブサイト
【発表のポイント】
- 東北メディカル・メガバンク計画(注1)の地域住民コホートおよび三世代コホート調査に参加した40歳以上の1万7,349人を対象に、前歯のかみ合わせ(反対咬合(注2)・開咬(注3))と歯の本数との関連を調べました。
- 反対咬合(受け口)の人では、歯が20本未満であるリスクが1.48倍、奥歯を失うリスクが1.14倍多く、かみ合わせが歯の寿命を左右していると考えられます。
- 不正咬合(注4)の早期発見・矯正治療が、生涯にわたる歯の保存や健康寿命の延伸に寄与する可能性が示唆されました。
【概要】
歯を失う主な原因は、これまで虫歯や歯周病とされてきました。しかし、歯並びの悪さ(不正咬合)も歯の喪失に関係すると指摘されており、特に前歯のかみ合わせの異常(反対咬合や開咬)がどの程度歯の喪失に影響するかは明らかではありませんでした。
東北大学大学院歯学研究科顎口腔矯正学分野の沼崎研人助教らの研究グループは、東北メディカル・メガバンク計画の地域住民コホート調査および三世代コホート調査(2013〜2017年)に参加した40歳以上の1万7,349人を対象に解析を実施。反対咬合(受け口)の人では、歯が20本未満であるリスクが1.48倍高く、特に奥歯の喪失が多いことを明らかにしました。
本研究から、矯正歯科治療が歯の喪失予防や健康寿命の延伸につながる可能性が示されました。
本研究成果は、2026年1月8日に歯学分野の専門誌Clinical Oral Investigationsのオンライン版に掲載されました。
図1. 前歯の咬み合わせと歯が20本未満になるリスクの関係
【用語解説】
注1. 東北メディカル・メガバンク計画
東北大学と岩手医科大学が連携し、東日本大震災の被災地域を主な対象として追跡を含む健康調査(コホート調査)を行っている。提供いただいた生体試料とそのゲノム・オミックス解析結果等を蓄積したバイオバンクを構築し、研究基盤とすることで、東北発の次世代医療の実現を目指している。一般住民を対象とした地域住民コホート調査と家系情報付きの三世代コホート調査がある。
https://www.megabank.tohoku.ac.jp/
注2. 反対咬合(はんたいこうごう、受け口)
下の前歯が上の前歯より前に出てかみ合う状態。
注3. 開咬(かいこう)
奥歯をかみ合わせても、上下の前歯が接触しないかみ合わせ。
注4. 不正咬合(ふせいこうごう)
歯並びやかみ合わせが正常な位置関係から外れている状態。
【論文情報】
タイトル:Association of anterior crossbite and open bite with the number of remaining teeth: A cross-sectional study from the Tohoku Medical Megabank Cohort.
著者:Kento Numazaki*, Toru Tamahara, Takamasa Komiyama, Takako Numazaki, Maki Goto, Ritsuko Shimizu, Itaru Mizoguchi, Kaoru Igarashi, Hiroyasu Kanetaka
*責任著者:東北大学大学院歯学研究科顎口腔矯正学分野 助教 沼崎研人
掲載誌:Clinical Oral Investigations
DOI:10.1007/s00784-025-06715-5
問い合わせ先
(研究に関すること)
東北大学大学院歯学研究科
顎口腔矯正学分野
助教 沼崎 研人
TEL: 022-717-8376
Email: kento.numazaki.d7*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
(報道に関すること)
東北大学大学院歯学研究科
広報室
TEL: 022-717-8260
Email: den-koho*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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