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免疫細胞が血管をつくり骨再生を促進 ―新規生体活性ガラスによる再生医療の新戦略―

【本学研究者情報】

〇大学院歯学研究科 講師 近藤 威
研究科ウェブサイト

【発表のポイント】

  • 骨再生には血管新生が重要ですが、その制御機構は十分に解明されていませんでした。
  • 本研究では、生体活性ガラスが免疫細胞(マクロファージ)を介して血管新生を誘導する新たなメカニズムを発見しました。
  • 亜鉛イオンやフッ化物イオンを放出する新規生体活性ガラスが、血管新生を促進し、骨再生を大幅に向上させることを明らかにしました。

【概要】

骨折や腫瘍切除後に生じる骨欠損の治療には骨補填材が用いられていますが、大規模欠損に対する再生は依然として困難です。近年、生体内でイオンを放出する生体活性ガラスが注目されていますが、その作用機序、特に免疫系や血管新生との関係は十分に解明されていませんでした。

東北大学大学院歯学研究科の大竹航季博士、近藤威講師、江草宏教授らの研究グループは、亜鉛やフッ化物イオンを放出するリン酸塩系生体活性ガラス(ZFBG)を開発し、これが免疫細胞であるマクロファージを血管新生促進型の「M2dマクロファージ」に誘導することを明らかにしました。さらに、この作用により血管形成が促進され、骨再生が大幅に向上することをマウスモデルで実証しました。

本研究成果は、免疫細胞と血管新生を制御する新しい骨再生戦略を提示するものであり、次世代の骨補填材開発への応用が期待されます。

本研究成果は、2026年4月13日に科学誌Scientific Reportsのオンライン版に掲載されました。

図1.新規生体活性ガラス(ZFBG)によるマクロファージのVEGF発現誘導と血管内皮細胞遊走能の促進

【論文情報】

タイトル:Zinc- and fluoride-containing bioactive glass enhances angiogenesis-mediated bone regeneration via M2d macrophage activation
著者: Koki Otake, Takeru Kondo*, Hiroaki Kakinuma, Yumi Sato, Sara Ambo, Amal Ashry, Kulapatch Engkatanachai, Hiroshi Egusa*
*責任著者:
東北大学大学院歯学研究科 次世代歯科材料工学講座 講師 近藤 威
東北大学大学院歯学研究科 分子・再生歯科補綴学分野 教授 江草 宏
掲載誌:Scientific Reports
DOI:10.1038/s41598-026-44931-5

詳細(プレスリリース本文)PDF

問い合わせ先

(研究に関すること)
東北大学大学院歯学研究科
次世代歯科材料工学講座
講師 近藤 威(こんどう たける)
TEL: 022-717-8433
Email: takeru.kondo.a7*tohoku.ac.jp
(*を@に置き換えてください)

東北大学大学院歯学研究科
分子・再生歯科補綴学分野
教授 江草 宏(えぐさ ひろし)
TEL: 022-717-8363
Email: hiroshi.egusa.e2*tohoku.ac.jp
(*を@に置き換えてください)

(報道に関すること)
東北大学大学院歯学研究科
広報室
TEL: 022-717-8260
Email: den-koho*grp.tohoku.ac.jp
(*を@に置き換えてください)

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