2026年 | プレスリリース・研究成果
オーラルフレイルと内在的能力の関連を明らかに-口腔機能への早期介入が心身能力の保持に寄与する可能性-
【本学研究者情報】
〇大学院歯学研究科 助教 小宮山貴将
ウェブサイト
【発表のポイント】
- 宮城県、秋田県の地域在住高齢者において、オーラルフレイル(注1)はWHOが提唱する内在的能力(注2)と関連することを明らかにしました。
- 両者の関連には閉じこもり(注3)が部分的に媒介している可能性が示唆されました。
- 早期の口腔機能評価および介入が内在的能力の保持に重要であることが示唆されました。
【概要】
健康長寿を達成するためには、総合的な心身能力(内在的能力:図1)の保持が重要であるとWHOによって提唱されています。これまで、単一の口腔保健指標と内在的能力との関連を検討した報告はありますが、オーラルフレイルなどの複合的な口腔保健指標と内在的能力との関連を検討した研究は限られていました。
東北大学大学院歯学研究科の小宮山貴将助教、服部佳功教授の研究グループは、宮城県および秋田県でのフレイル健診2024〜2025年のデータを用いて、65歳以上の地域在住高齢者におけるオーラルフレイルやその他の口腔保健指標と内在的能力との関連を検討しました。その結果、オーラルフレイルの構成項目における機能低下が多いほど、内在的能力を構成する領域の低下も広範に認められることが明らかとなりました。さらに、閉じこもりがこの関連を部分的に媒介していることも示唆されました。
本研究成果は、2026年5月19日付で、The Journal of Nutrition, Health and Agingにオンライン公開されました。また、同誌の特別版であるNutrition for Healthy Longevity: Focusing on Functional Capacities During Aging Handlingにも掲載されます。
図1. 内在的能力(Intrinsic capacity)を構成する5領域
【用語解説】
注1.オーラルフレイル:一般社団法人日本老年医学会、一般社団法人日本老年歯科医学会および一般社団法人日本サルコペニア・フレイル学会によって提唱された概念で、口の機能が健常な状態と口の機能低下との間にある状態を指す。一方で、加齢に伴う口腔顔面の機能低下とする場合もある。
注2.内在的能力:WHOによって提唱された概念で、身体機能や認知機能、心理面などを含む、個人が本来持っている心身の力を指す。周囲の環境との関わりなどと共に、日常生活を送る力(機能的能力)を構成する。
注3.閉じこもり:買い物や交流などを含む外出機会が減り、自宅で過ごす時間が長くなった状態を意味する。
【論文情報】
タイトル:Oral health, dietary variety, homebound status, and intrinsic capacity among community-dwelling older adults
著者:Takamasa Komiyama*, Takashi Ohi, Eiko Sato, Moe Sato, Yoshinori Hattori
*責任著者:東北大学大学院歯学研究科 加齢歯科学分野 助教 小宮山 貴将
掲載誌:The Journal of Nutrition, Health and Aging
DOI: 10.1016/j.jnha.2026.100880
問い合わせ先
(研究に関すること)
東北大学大学院歯学研究科
加齢歯科学分野
助教 小宮山 貴将(こみやま たかまさ)
TEL: 022-717-8396
Email: takamasa.komiyama.c6*tohoku.ac.jp
(報道に関すること)
東北大学大学院歯学研究科
広報室
TEL: 022-717-8260
Email: den-koho*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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