2026年 | プレスリリース・研究成果
津波リスク評価技術を生かしたパラメトリック型保険 東北電力からデータ提供を受け、設計手法を高度化
【本学研究者情報】
〇災害科学国際研究所 准教授 サッパシー アナワット
ウェブサイト
【発表のポイント】
- 東北大学はスイス損害保険会社との共同研究により、確率論的津波リスク評価(PTRA)(注1)を用いて、津波による損害に対し、浸水深など事前に定められた指標に基づいて保険金が支払われる「津波パラメトリック型保険」の研究開発を進めています。
- このたび、東北電力株式会社から火力発電所の防潮堤等に関するデータ提供等の協力を得て、沿岸部の発電インフラを想定した津波リスクと指標設定の関係を調査・検討しました。
- 得られた知見は、ベーシスリスク(保険金支払額と実際の損害の不一致)の低減に資する保険設計手法の高度化と、津波リスクを対象としたリスクファイナンスの社会実装に向けた検討に役立つものです。
【概要】
東北大学災害科学国際研究所のサッパシー アナワット准教授と同大学大学院工学研究科の三木優志大学院生らのチームは、スイス損害保険会社との産学連携により、津波リスクに対する新たな備えとして、確率論的津波リスク評価に基づくパラメトリック型保険の設計手法を開発しています。このたび本研究グループは研究成果の社会実装に向けた検討の一環として、東北電力株式会社(本店:宮城県仙台市)から火力発電所の防潮堤等に関するデータ提供等の協力を得て、沿岸部の発電インフラを想定した津波リスクと指標設定の関係を検証しました。パラメトリック型保険は、災害後に査定が行われる従来型の保険とは異なり、あらかじめ決めた指標に基づいて迅速に保険金を支払う仕組みですが、ベーシスリスクが生じることが課題となっています。なお、本取り組みは研究開発および保険設計手法の高度化を目的としており、個別企業における保険導入の決定を前提とするものではありません。
【用語解説】
注1. 確率論的津波リスク評価(PTRA) 将来の津波被害が「どのくらいの規模で、どのくらいの確率で起こるか」を評価する確率論的手法。過去の地震記録やプレートの動きなどの情報をもとに、将来起こりうる複数の津波シナリオを設定し、それぞれの被害規模と発生確率を計算します。
問い合わせ先
(研究に関すること)
東北大学災害科学国際研究所
津波工学研究分野
准教授 サッパシー アナワット
TEL: 022-752-2090
Email: suppasri.anawat.d5*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
(報道に関すること)
東北大学災害科学国際研究所 広報室
TEL: 022-752-2049
Email: irides-pr*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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