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小中学生の偏差値は変わりにくい ―約1.7万人の追跡調査から、大きく伸びた子どもに起きていた「変化」が明らかに―

【本学研究者情報】

〇大学院情報科学研究科 准教授 細田千尋
研究室ウェブサイト

【発表のポイント】

  • メッセージアプリの利用時間などの変化が同時に見られました。また高い成績の維持には、学習法略のほか、家族からの励ましや利他性なども関連していることが示されました。
  • 小学4年生〜中学3年生の約1.7万人を3〜4年間追跡した結果、同じ学年内での偏差値(注1)の位置は変わりにくいことがわかりました。
  • 約9%の子どもは、偏差値が10を超えて上昇(約4%)または下降(約5%)しました。
  • 偏差値が上がる子どもと下がる子どもの違いは、将来の具体的な目標がある、主要教科に好きな科目がある、メッセージアプリの利用時間などでした。

【概要】

子どもの成績を伸ばしたい、偏差値を前に、そう感じる保護者は少なくありません。しかし、成績の位置がどれくらい変化し、変化には子どものどのような変化が必要なのかは、十分にわかっていませんでした。

東北大学加齢医学研究所の細田千尋准教授(東北大学大学院情報科学研究科、慶應義塾大学大学院教授兼任)、川島隆太教授らの研究グループは、二つの自治体の小中学生約1.7万人を3〜4年間追跡し、偏差値の推移と学習・生活の変化を分析しました。その結果、偏差値の位置は変わりにくい一方、約9%の子どもは大きく上昇・下降し、その違いには将来の具体的な目標がある、主要教科に好きな科目がある、メッセージアプリの利用時間などの「変化」が同時に見られました。

本成果は、Scientific Reportsに2026年9月28日付で掲載されました。

図1. 1年目と4年目の偏差値の関係(宮城県内の自治体、子ども1人が1点)。点が右上がりに並ぶほど、偏差値の位置が保たれていることを示します。斜めの2本の線の外側(赤・青)が、偏差値が10を超えて上昇・下降した子どもです。

【用語解説】

注1. 偏差値(標準化得点):テストの得点を、平均が50、ばらつきの大きさ(標準偏差)が10になるように換算した値。得点の高さではなく、同じ集団の中での相対的な位置を表す。本研究では、自治体・学年・実施年ごとに算出した標準化得点を「偏差値」と表記している。得点の分布が正規分布に従う場合、偏差値50は真ん中、60は上位約16%、40は下位約16%にあたる。

【論文情報】

タイトル:Shifting academic fates in early adolescence are marked by concurrent behavioural change rather than baseline profiles.
著者:Chihiro Hosoda, Kenchi Hosokawa, Takuto Matsuhashi, Nanase Takahashi, Yu Hayashizaki, Yutaka Matsuzaki, Ryuta Kawashima
*責任著者:東北大学大学院情報科学研究科・加齢医学研究所 准教授 / 慶應義塾大学SDM教授 細田千尋(ほそだ ちひろ)
掲載誌:Scientific Reports
DOI:10.1038/s41598-026-72860-w

詳細(プレスリリース本文)PDF

問い合わせ先

(研究に関すること)
東北大学大学院情報科学研究科 
准教授 細田 千尋
TEL: 022-717-8507
Email: chihiro.hosoda.d8*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

(報道に関すること)
東北大学大学院情報科学研究科
広報室 小野寺祐美子
TEL: 022-795-4529
Email: koho_is*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)