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世界で初めて実証 花の閉じる速度に花粉が影響していることを解明 カンサイタンポポで

【本件のポイント】

  • カンサイタンポポが受粉に応じて花序(いわゆる花)を閉じることを発見
  • 花序が閉じる速度に、受粉する花粉が影響を与えていることを世界で初めて実証
  • 植物の繁殖に関わる性質の進化の理解につながると期待

【概要】

龍谷大学食と農の総合研究所博士研究員の京極大助研究員(日本学術振興会特別研究員PD[2016~2018年度])は、片岡由太郎(龍谷大学4年〔2017年度〕)、近藤倫生教授(東北大学)らとの2016年からの共同研究により、カンサイタンポポ(2倍体有性生殖種*1)において、(1)花序*2が受粉によって閉じること、(2)花序を閉じるという「行動」が花粉の受け手だけでなく花粉自身からの影響も受けていることを明らかにしました。この結果は植物の繁殖にかかわる性質の進化を理解することにつながると期待されます。

本研究成果は、2019年8月6日(火)(日本時間午前3時00 分)に国際専門誌「Evolutionary Ecology」誌で公開されました。

図1.授粉していないタンポポ(左)と、授粉したタンポポ(右)。同日同時刻に撮影。

【脚注】

*1 タンポポの仲間には単為生殖をおこなう倍数性の種もいますが、カンサイタンポポは二倍体有性生殖です。

*2 一般にタンポポの「花」と呼ばれるもの。厳密にはタンポポの花(小花)はめしべ1本のみからなる数ミリメートルほどの小さなもので、これが多数集まって花序(頭花とも)を形成している。

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問い合わせ先

(報道に関すること)
東北大学大学院生命科学研究科広報室
担当 高橋 さやか (たかはし さやか)
電話番号: 022-217-6193
Eメール: lifsci-pr*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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