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本学出身の3名の研究者に「東北大学特別招聘プロフェッサー」の称号を授与しました

この度、部局長から推薦のあった候補者について、審査委員会による審査を経て、本学出身の飯島澄男博士、遠藤 章博士、前田 浩博士の3名の研究者に令和2年4月1日付けで「東北大学特別招聘プロフェッサー」の称号を授与いたしました。

特別招聘プロフェッサー制度は、国際的に著名な研究者に称号を授与し、本学における教育研究の活性化に資する活動に携わっていただくもので、3名の先生方には、特別講演等を通じた学生教育、関連分野研究者との交流を行っていただく予定です。

3名の先生方には、本学総長からの授与式を予定しています。

飯島澄男博士(現 名城大学終身教授、NEC特別主席研究員、名古屋大学特別招聘教授)
 飯島澄男博士は、1970年代の米国滞在中に、「高分解能電子顕微鏡技術」を開発し、世界に先駆けて結晶中の原子の撮影を成功させ、物理学、結晶学、鉱物学、材料科学の発展に多大な貢献をした研究者です。金属ナノ結晶の構造不安定性の発見、カーボンナノチューブの発見などで、世界のナノサイエンス・ナノテクノロジーを先導し、これらの研究に対して恩賜賞・日本学士院賞や文化勲章を受賞するなど、国内外から多くの褒賞を得ています。

遠藤章博士(現 株式会社バイオファーム研究所長、東京農工大学特別栄誉教授)
 遠藤章博士は、血中のコレステロール値を下げる画期的な物質「スタチン」を青カビから発見し、高コレステロール血症治療薬の開発の道を拓いた研究者です。現在、世界中で4,000万人の患者が毎日スタチンの治療を受けており、「スタチンは動脈硬化とコレステロールのペニシリン」、「スタチンはペニシリンと並ぶ奇跡の薬」とも言われています。その功績が顕著であることから、平成23年度の文化功労者に選出されました。

前田浩博士(現 一般財団法人バイオダイナミックス研究所理事長/研究所長、熊本大学名誉教授(医学)、大阪大学招聘教授)
 前田浩博士は、今日隆盛をみている抗体医薬や高分子結合薬を中心とする高分子薬剤の固型癌局所への薬物送達システム(DDS)の基盤となるEPR効果(enhanced permeability and retention effect)の発見者で、高分子薬剤による癌治療の有用性をいち早く提唱した研究者です。このEPR効果とは、固型癌局所の病態生理学的特性により、抗体を含む蛋白製剤、その他の高分子やリポゾーム、ミセルなどの高分子製剤が癌の局所で漏出し、蓄積する現象のことで、今日のナノメディシンの基本原理となる学問領域の展開の出発点であり、この「がん治療における高分子薬物の血管透過性・滞留性亢進(EPR)効果の発見」により、2016年トムソン・ロイター引用栄誉賞を受賞されました。

飯島 澄男博士

遠藤 章博士

前田 浩博士

問い合わせ先

人事企画部人事給与課
TEL:022-217-4826

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