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災害科学コースの新設について

東北大学は、東日本大震災から15年を迎える来春、大学院に「災害科学コース」を新設します。

地震活動の活発化や気候変動の影響で大規模な自然災害が世界各地で相次ぐ今、地球規模課題であるレジリエントで持続可能な社会実現に向けて、災害科学国際研究所(IRIDeS)の今までの知見を結集し、「仙台防災枠組」を背景とする国際的要請に応え、「国際卓越研究大学で目標と掲げている『事前防災投資の活性化による防災・減災の実現』」を先導するため、本学が初となる修士(災害科学)/博士(災害科学)の学位を授与するコースです。災害の「事前」から「復興」までのすべての過程で必要な対応を学ぶ、さらには社会全体の防災投資をデザインする新しい防災大学院コースとなります。

本コースは、2026年4月に環境科学研究科に新設し、2026年10月から学生の受け入れを始めます。新興国・途上国の公的機関や民間企業の防災・災害担当者や、国内外の災害科学に関心のある方を対象に、専門的な知識を持つ実務者育成に重点を置きます。養成する人材像として、「事前防災投資」や「よりよい復興(Build Back Better)」といった日本の開発経験に基づく仙台防災枠組の基本理念を深く理解し、災害科学に関する実践的な知識を備え、国際防災戦略イニシアティブを先導できる高度専門職業人の育成を目指します。

本コースのカリキュラムは「学際的科目」、「専門科目」、「研究指導」で構成されます。「学際的科目」の特色は、学内の防災大学院プログラム(災害科学・安全学国際共同大学院プログラムおよび変動地球共生学卓越大学院プログラム)と連携して、文理医融合学問分野である災害科学の深い専門知識を修得します。また、産官学協働教育による課題解決型Project Based Learningを実施します。「専門科目」の特色は、座学授業に加え、課題解決型授業で学生の出身国や地域の事前防災投資に向けたマスタープラン策定の実習に取り組み、複雑化するさまざまな課題に取り組む研究力や実践力を育みます。研究指導の特色は、国際卓越研究大学の強みを生かし、国際卓越研究者や国際防災戦略を先導してきた実務者の特別講義など、国際防災実践にも通じた優れた研究環境で先端的に学びます。修了者は、国際防災戦略イニシアティブの先導に貢献できる高度専門職業人として、各国の防災戦略に貢献することを期待しています。

東北大学は、地球規模の問題解決・価値創造に貢献する国際卓越研究大学として、これらの取り組みを通じて国際的な防災・復興のリーダーとなる高度専門職業人を養成し、仙台防災枠組の実現に貢献してまいります。

問い合わせ先

総務企画部広報室
Email:koho*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)