2026年 |
Discover Tohoku University 〜東北大学ってこんな大学〜

昨年度2月、大学院工学研究科の久保研究室に学生広報スタッフ・小滝が訪問しました!
理系の学生は普段どのように研究に取り組んでいるのでしょうか?
文系学生の視点から、理系の研究室の雰囲気をお届けします!
(文責:学生広報スタッフ 小滝)
「ゆるっとゼミ訪問」とは
学生広報スタッフが、気になる研究室に突撃してゆるっと紹介する企画です。
第2弾後編の今回は、久保研究室の久保正樹教授にインタビューした様子をお届けします!
- 前回の記事はこちら|学生広報スタッフのゆるっとゼミ見学 #02 ー前編ー
久保研究室とは
久保正樹教授と斎藤高雅助教の2名の教員と、院生12名、学部生5名(2025年2月現在)などで構成される研究室です。
金属やセラミックスなど、材料を製造するプロセスを対象に、各種光学手法による観察・計測、コンピュータを駆使した数値シミュレーションを用いた研究を進めています。装置内の輸送現象をミクロからマクロまでの様々なスケールにわたって理解することで、製品の構造や機能を制御するための材料製造プロセスの設計・最適化を目指しているそうです。
久保研究室(以下、久保研)では、日々の研究活動のほか、全員が参加する「セミナー」や、テーマごとに少人数で話し合う「報告会」などを行っています。
研究以外にも、運動会や駅伝大会、卒業直前の分散会など様々な年間行事があるそうです。
久保先生に突撃!
本研究室を主導する久保教授にインタビューしました!
先生ご自身も東北大学の卒業生で、在学時は学友会陸上部でご活躍されていたそうです。
研究もイベントも全力疾走な久保先生の熱い思いを聞きました。
久保研究室について
ー 久保研のサイトを拝見して、研究手法やテーマが多岐にわたっているような印象を受けました。久保先生は、研究の面白さや魅力はどのようなところにあるとお考えですか
久保先生:
どこの研究室でもそうだと思いますが、新しいことがわかるっていうことですよね。
我々の場合は同じ原料でも作り方を変えながら研究をしていますが、実際に自分の目で見たり、コンピュータ上で再現したりと視覚化できるのが面白いところだと思うんだよね。
ー 学生の方へのインタビューでも先行研究の再現をしていると聞き、可視化に通ずると感じました。久保先生は研究を進める上でどのようなことを大切になさっていますか
久保先生:
研究に関しては、とにかく現象を明らかにすることですね。ものを作るにはものを制御しなければならないので、ほしいものを作るためのメカニズムの解明に重きを置いています。
学生さんに対しては、なるべく楽しくやりましょうと伝えています。選択肢が複数ある時は、研究する上ではより良い方を選んでほしいけど、重要度が同じくらいなら自分が少しでも楽しいと思う方を選んでと言っています。
青山さん:
めちゃくちゃ言われますね。
ー 研究室の雰囲気を一言で表すと、どのような研究室でしょうか
久保先生:
最近は、「柔らかい」というか「柔軟」だよね。楽しく研究するようにしているけど、困ったことがある時にすぐに軌道修正できていて、しなやかな研究室だね。自由に発言できるし、良いならやるし、駄目なら別のことをやるし、自分でも意識はしていますが、みんながそういう風にふるまっているんじゃないのかな。
ー 久保先生は、学生の方々と接する中でどのようなことを心がけていますか
久保先生:
よい距離感を保とうと思っています。教員としてふるまう場面もあるし、大学の先輩でもあるので、学生にとっては父親の世代だけど私自身はまだお兄さんの気持ちで接することもあります。その時に応じて様々な距離感で関わっている感じがしますね。
ー 先生の様々な面を出しながら接していらっしゃるのですね
久保先生:
それもフレックスですね。学生さんの調子が良いときはどんどんやってもらって、困っているときは近くで親身にサポートするようにしています。
学生さんの望む距離感を考えながら、よい距離感を楽しんでいます。
ー ちなみに、久保先生が本学に進学したきっかけは
久保先生:
もともと山口県の出身で、大学進学を機になるべく東の方に行こうかと思ったのね。
化学を専攻したいとは決めていたけれど具体的な部分は決めていなくて。そんな時、高校の先生に東北大学なら入学後の選択肢がたくさんあると勧められて、進学を決めました。
ー 久保研には、研究以外にも様々な年中行事があると伺いました。先生が特に楽しみにしてらっしゃるイベントは
久保先生:
これもう言わなくてもわかっている感じだよね、カメラさん(青山さん)どうですか?
青山さん:
もうほぼほぼ1つか2つですね。運動会のリレーと、研究室対抗の駅伝大会ですね。
久保先生:
そうだね。学生と一緒にやるしね。
このマイバトンは2年前に購入したもので、規格を満たしているから、もし陸上競技の大会で使用しても公式記録として認められるんですよ。2022年はこれで記録が実際に認められました。
ー どちらも走るイベントですね
久保先生:
イベントの時期になる度にお酒を控えて、ベストコンディションで臨んでいるね。
久保先生:
スポーツは目標がわかりやすいですし、達成のために一緒に頑張ることが大切なんですね。フラットな関係で取り組むことができるので、チームの力が強まって――そういう意味では研究に通ずるところもあると思っています。リレーも駅伝も一人では絶対にできない競技なので。
ー これまでの成績は
久保先生:
コロナとか雨で中止になった年もあるけど、ほぼ毎年優勝しています。
リレーは"ガチ"でやってます。メンバーもどんどん変わっていくけど、2010年以降で負けたのは2019年だけですね。毎年かなり力を入れていて、イベントは9月なのに4月にはメンバーを募って練習を始めています。
ー 数か月前から準備されているのですね
久保先生:
やっぱり、研究と同じで準備が大切なんですよ。
研究では、発表日を見据えてどこまでに実験装置を組み上げるのか、実験をするのかなど計画的に行う必要があって、それがスポーツに置き換わった感じです。
よい成果を上げるためには、入念な準備が大事ですね。
研究や行事など、何事にも情熱を注いで楽しむことを大切にされていることがわかりました!スポーツは研究の気分転換にもなりそうですね!
研究について
ー 最近の研究の中で特に印象的だったことがあれば教えてください
久保先生:
なかなか難しい質問だね。
つい最近だと、7、8年前に構想していたけれど実現できなかったことが解決したんですよ。長年の積み重ねが結果につながることは他にもあって、一番長かったのは20年かかった研究ですね。仮説を立てた時点では結果を出せなくても、徐々に技術が追いついてくるんですよ。最初は周囲の理解を得られなくても、それは自分の考えが新しいということの裏返しなので、自分としては楽しいですね。
ー 久保先生は、将来的に研究成果をどのように社会に反映させたい、役立ってほしいと考えていますか
久保先生:
目指すゴールを簡単に言うと、試行錯誤しなくても様々な材料の設計ができるようになってほしいですね。例えば人工知能だと、日本と中国で開発を競う時、人口が10倍いる方が早くできてしまうんですね。だから、仕組みや現象を明らかにして、理論的に考えることが重要なんです。試行回数が圧倒的に少なくなるので、よりよい材料の設計につながりますし、より早く世の中に届けられるので、社会が早く進んでいきます。
物事の原理から明らかにしようとする先生の思いが伝わってきました!
最後に、読者の方々にメッセージをいただきました!
ー 改めて、久保研の魅力を教えてください
久保先生:
うちは、整った研究環境と学生が楽しく研究している雰囲気が魅力だと思うので、見学の際はぜひそこを見てほしいですね。
とにかく、やる気がある人なら誰でも大歓迎です。東北大の人はもうみんな優秀なので、一生懸命頑張りたいという人であれば、全力でサポートします。
ー 研究室配属を控える学生や、将来の東北大生に一言お願いします
久保先生:
まずは、自分は将来何をしたいのか、少し遠い目標を持ってほしいです。
そうするとどのような能力が必要なのか、何を学ぶべきなのかが見えてくるので、研究室選びの指標の一つになると思います。
ぼんやりでもいいので、大きな目標を設定して、それをベースに自分の進路を選んでいってほしいです。自分は何をしたいのか、軸をぶらさずに何事も考えてほしいです。
インタビューや研究室の見学を通して、皆さんの研究や研究室への愛が伝わってきました! 何事も全力で楽しむ姿勢、小滝も大切にしたいと思います。 改めまして、取材にご協力いただいた久保先生、研究室の皆さん、学生広報スタッフの青山さん、本当にありがとうございました!!
研究室配属や指導教員決定の時期は学部や学科によって異なりますが、この記事を読んでいる皆さんが満足のいく進路選択ができるよう、願っています。
これから大学を選ぶ受験生の皆さんも、少しでも東北大学や久保研への興味を持っていただけたなら幸いです。
次回もお楽しみに!
文:学生広報スタッフ 小滝真悠
写真:学生広報スタッフ 青山敦
協力:東北大学大学院工学研究科 久保研究室
東北大学パブリックリレーションオフィス
問い合わせ先
東北大学パブリックリレーションオフィス
Email: pr_office*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

